日本が旧式艦艇の「引き取り手」探しを急ぐ

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2026年9月9日、中国メディア・観察者網は、日本が東南アジアへの退役艦艇供与や安全保障支援の拡大を加速させており、その背景には防衛協力の深化と地域防衛ネットワーク構築の狙いがあると報じた。

記事は、日本と東南アジアの防衛協力において退役艦艇の移譲協議が進展しており、フィリピンが「あぶくま」型護衛艦5隻の受け入れを準備しているほか、インドネシアとも「あさぎり」型護衛艦の移譲に向けた作業部会が6月に始動し、要員訓練や整備維持を含めた協議が行われていると伝えた。

また、フィリピンのテオドロ国防相が「あぶくま」型5隻について実質的な協議が完了し、今後2~3年で引き渡される見通しを示した一方で、インドネシアへの移譲を加速させるため検討されていた小泉進次郎防衛相の訪問は直前に取り消されたと報じている。

記事はさらに、日本がこれと並行して「政府安全保障能力強化支援(OSA)」を拡大させており、2026年度は無償供与対象を約12カ国へ増やし、予算も約80億円から181億円へ急増させる方針だと指摘。日本側はいわゆる「同志国」の抑止力を高め、自国に有利な安全保障環境を整える狙いを持っていると主張した。

その上で、こうした動きについてシンガポール紙・海峡時報や香港紙・サウスチャイナ・モーニング・ポストが、日本は東南アジアやオーストラリアなどとの連携を強め、地域の「中等強国」による防衛網を編み上げるとともに、退役装備を地政学的なテコとして長期的な防衛関係を築く思惑があると分析していることを紹介した。

記事は、軍事問題専門家の張軍社(ジャン・ジュンシャー)氏が観察者網に対し、フィリピンやインドネシアにとって老朽艦の受け入れは海軍戦力を補う実用的な選択であり、満載排水量約2500トンで対艦・対潜能力を持つあぶくま型の導入により、フィリピンは近海警戒や高強度の対峙における能力を高められるとの見解を示したことを伝えた。

また、張氏が、日本は装備供与を通じて東南アジアとの関係を深め、米国の「インド太平洋戦略」と連携して自国の影響力拡大を図る狙いとともに、南シナ海で中国と駆け引きするカードを増やす思惑を持っていると分析するとともに、フィリピンの対抗力向上は係争海域での冒険的行動を助長し、海上摩擦や誤認を増やして南シナ海の軍事化リスクを高めかねないと警告したことを報じている。(編集・翻訳/川尻)