学習到達度調査で日本がOECD加盟国1位に 今後日本に求められるものとは
経済協力開発機構(OECD)は8日、2025年に行った国際学習到達度調査(PISA)の結果を公表。日本は読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野すべてにおいて、OECDに加盟している38カ国中で1位だった。全分野で1位になるのは、2000年に調査を始めてから初めて。
若者が現場へ走る本当の理由 タクシーや建設現場で進む新卒直雇用と「新3K」が支えるブルーカラー特化型就職
PISAは、義務教育終了段階の15歳の生徒が持っている知識や技能を、実生活で直面する課題に対してどの程度活用できるかを測ることを目的にしている。調査はおおむね3年ごとに実施してきたが、2025年以降は4年ごとになる。
2025年の調査は91カ国・地域から約76万人が参加。日本からは全国の高等学校等の1年生から、国際的な規定に基づいて抽出された183校の約6500人が参加した。
日本は全3分野で1位となり、世界トップレベルであることを示した。文部科学省が公表した資料によれば、2015年以降の「OECD平均」は得点が低下しているが、日本は横ばいとなっている。このことから、日本の学力が上昇したというより、高い水準を維持した結果、1位になったと考えられる。
ただ、OECDの非加盟国・地域を含めれば、日本が1位の分野はない。読解力は4位、数学的リテラシーは5位、科学的リテラシーは5位となっている。シンガポール、中国の「北京・上海・江蘇・浙江」、台湾などが一部の分野、または全分野で日本を上回った。また、韓国もすべての分野で上位に入るなど、東アジア勢が存在感を放っている。
OECDは公式サイトで、最も成功している教育システムに共通するのは「教師への投資」「保護者の参加」「最も必要としている生徒や学校に的を絞った支援」であると指摘。教育システムの充実が、東アジアの国・地域において高い学力を維持する要因とみられる。
文部科学省は、今回の結果を踏まえて「学習指導要領の着実な実施・改訂に向けた検討」「GIGAスクール構想の更なる取組の推進」「児童生徒の学習習慣・生活習慣の確立」など5つの施策を掲げた。
OECD加盟国の中で初の1位となった日本。一方で、非加盟国も含めるとほかの東アジア勢が日本を上回っている。今回の結果を一過性のものとせず、今後も高い学力を維持することが求められる。

