KKT熊本県民テレビ

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7月の地震で被災した靴店が苦渋の決断です。熊本県宇城市で地元の人に愛され70年以上営業を続けた店が、長い歴史に幕を下ろしました。

(山口カサヤ3代目 山口孝政さん)
「ありがとうございます!」
「一人ひとりのお客様と最後までしっかり向き合って、最後にこうやって挨拶ができてよかったかなとは思ってます」

宇城市小川町で70年以上店を営んできた山口カサヤ。

今回の地震で震度6強の揺れに見舞われました。

10年前の熊本地震でも被災しながら営業を続け、今回も地震の後、元の店舗からすぐ近くの仮店舗で店を再開しました。しかし…。

(緒方太郎キャスター)
「今後はどうしていきたいとお考えでしょうか?」
(山口孝政さん)
「お店は地震で傾いて、この後どれぐらいで元通り、お店ができるのか見通しが立たない状況ですので、仮店舗をお借りして閉店セールをやっていますが、この先どうなるか分からないです」

先が見通せない中で”閉店セール”を実施しました。

(地元の客)
「店主と息子たちが高校の陸上部で一緒だった」「残りの靴が1足でも2足でも売れたらいい」
「なんかもう閉じるとおっしゃってるけど、また復活してほしいですね」

当初、500足ほど用意していた靴はすぐに売り切れ。

冬物のブーツや手芸品なども品出しし被災し食器がなくて困っている方に届けばと、食器を無料で渡せるように営業を続けてきました。

そして…。

(山口孝政さん)
「ちょっと心苦しいところはあるんですけれども、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

完全閉店することに…。

(地元の客)
「ご主人どうしてるの?」
(母・孝子さん)
「元気です」

最後の営業日には母親の孝子さんも店先に立ちました。

(地元の客)
「とても親しみのあるお店でした」
「残念です、本当残念です。こんなことになるとは思いませんでした」

(山口孝政さん)
「お世話になりました」
(地元の客)
「えー涙が出てくるわ」

(山口孝政さん)
「父親と祖父の時代からのお客様もご来店いただいて、多くのお客様に愛されたお店だったんだなと改めて感じることができました」

惜しまれながらも、その時を迎えました。

孝政さんは地震前から中学校の陸上部コーチや小学生の陸上クラブで指導に携わってきたそうです。今後は新しい仕事を見つけて、地元の力になればと話しています。