運転を見合わせて混雑する金山駅(8日午後7時20分、名古屋市で)=尾賀聡撮影

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 8日の記録的な大雨で、愛知、三重、岐阜の東海3県で出された避難指示は計132万世帯265万人に上った。

 名古屋市内では各地で冠水が発生し、公共交通機関がストップ。ターミナル駅には帰宅困難者があふれた。愛知、岐阜両県を流れる庄内川には「レベル5氾濫特別警報」が発表され、住民らが避難を急いだ。

 庄内川の堤防に近い名古屋市北区の高齢者福祉施設では、レベル3の氾濫警報が出された8日夕、職員がデイサービスを利用する高齢者2人を自宅まで車で迎えに行った。施設内にいた利用者を含めて計12人を施設5階に避難させた。ケアマネジャーの60歳代女性は「避難しろと言われても、避難場所が分からない高齢者は多い。氾濫してからでは遅いので、特別警報が出る前に早めに動くことにした」と話した。

 愛知県内では、名古屋市と瀬戸市に警戒レベル5「緊急安全確保」が発表され、名古屋市の約200万人を含め計241万人に避難指示が出された。名古屋市では午後6時時点で177か所の避難所が開設され、440人が避難したという。

 同市中心部では道路の冠水が多発。中区の繁華街・栄地区では午後4時過ぎ、膝下ぐらいまで水につかった。地下街の入り口には土のうや止水板が置かれたが、一部では水が地下まで流れ込み、作業員が排水に追われた。

 JRや名古屋鉄道、名古屋市営地下鉄などが運転を見合わせ、勤務先から自宅に戻れない帰宅困難者も相次いだ。名古屋駅や金山駅の周辺では帰宅困難者向けの退避施設が開設された。名古屋駅前のタクシー乗り場には長蛇の列ができた。午後5時半頃から5時間以上並んだ愛知県北名古屋市の自営業の女性(51)は「並び始めた時点で300人くらいの列だったが、電車が止まってしまったので待つしかない。名古屋でここまで雨で被害が出るのは珍しい。立ちっぱなしで足が疲れました」とぐったりした様子で話した。

 三重県では津市や四日市市などの7万人に避難指示が出された。桑名市では60歳代男性が転倒し、骨折の疑いで病院に搬送されたほか、県内5か所のアンダーパスが冠水し、通行止めとなった。

 岐阜県では17万人に避難指示が出された。岐阜市や大垣市で道路が冠水し、多治見市などではアンダーパスが通行止めとなった。

 東海道・山陽新幹線は一時運転を見合わせた。JR東海によると、8日午後3時25分頃、名古屋-岐阜羽島間の上下線で運転を休止。その後、運転見合わせ区間は上りが東京-岡山間、下りが東京-新大阪間に広がり、午後5時15分に上下線とも運転を再開した。

 JR東京駅では、乗客らが電話をしたり、スマートフォンで状況を調べたりしながら運転再開を待っていた。出張で来ていた大阪市の会社員(26)は「昨日からの出張で疲れもあり、早く帰りたい」と話していた。