「幕の内弁当はお薦めしない」…添加物に厳しいジャーナリストが「これはOK」という「コンビニ弁当」3品の実名
※本稿は、渡辺雄二『病気と死をまねく「超加工食品」』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。
■基本は野菜、肉、魚を家庭で料理すること
「超加工食品」(※)が糖尿病、心臓病、がん、認知症、うつ病などにかかるリスクを高めており、その結果として死亡のリスクが高まっていますが、逆から見ると、「超加工食品」を避ければ、それらの病気のリスクは下がることになり、死亡のリスクも低くなるということです。そしてそれは、それほど難しいことではないのです。
※超加工食品とは、「果糖ぶどう糖液糖、果糖、ぶどう糖、大豆たんぱく質、乳たんぱく質、たんぱく加水分解物などの工業的に生産された精製原材料」または「香料、着色料、甘味料、調味料、乳化剤、増粘剤などの食品添加物」を使って、工業的に生産されている食品。
「超加工食品」を避けるためには、「NOVA分類」(※)のグループ1、グループ2、グループ3の食品を使い、野菜、肉、魚を家庭で料理するようにすればよいわけです。
※食品を加工度により4つのグループに分類。グループ1は未加工または最小限の加工食品(野菜・果物・米・小麦など)、同2は料理用の加工・調味材料(植物油・砂糖・食塩など)、同3は加工食品(缶詰・パン・チーズなど)、同4は超加工食品(加糖ブドウ糖液糖、果糖、香料、着色料、乳化剤など)。
これらは、いずれも一般のスーパーやコンビニなどで売られているものであり、日常生活の中で簡単に手に入るものです。
■米より安い小麦粉をフル活用する
我が家の食事は手作りが基本です。
2024年の夏頃から米の価格が急騰しました。その後、備蓄米の放出などもあって多少価格が下がりましたが、依然として高価格の状態が続いています。
そこで我が家では、値段の安い小麦粉を積極的に利用するようにしています。
小麦粉は小麦の粒を砕いたり、ふるいにかけるという工程を何回も繰り返して、外皮や胚芽を取り除いて、胚乳だけを細かくして粉状にしたものです。植物油や砂糖などと違って、抽出や精製という工程を経ていないため、NOVA分類ではグループ1に当たるというのが一般的な解釈です。
大阪では、小麦粉を使ったお好み焼きやたこ焼きは「粉もの」といわれていますが、この「粉もの」は家庭でも簡単に作ることができます。まずはお好み焼き、そしてチヂミが一般的でしょう。

お好み焼きの作り方はほとんどの人が知っているでしょうし、ネットにも様々なレシピが載っているので、ここでは詳細は省きますが、ポイントだけ述べておきます。
まず具材ですが、前述の肉野菜炒めにも使ったキャベツがメインです。ほかにはネギ、豚肉、あるいはイカ、かつお節、青のり。それから植物油、小麦粉(薄力小麦粉)、卵、塩、ソース。なお豚肉は生地に混ぜるよりも、お好み焼きの表面にのせるようにしたほうが、焦げ目がついておいしいと思います。
それから市販のソースですが、ポピュラーなブルドックソースの「ウスターソース」「中濃ソース」「とんかつソース」には添加物は使われていません。
その他、我が家の食卓にのぼる「超加工食品」を避けたメニューや商品は、以下のようなものです。
●乾麺のそば:原料が小麦粉・小麦・食塩のみの商品がメイン
ただし、市販の麺つゆは、うま味成分である「Lグルタミン酸ナトリウム」が入ったものが多い中、「桃屋のつゆ特急」(桃屋)の原料は、しょうゆ(小麦・大豆を含む、国内製造)・砂糖・かつお削りぶり・みりん)で添加物は不使用。
●乾麺のパスタ:多くの商品がデュラム小麦のセモリナのみ
「マ・マースパゲッティ」「マ・マー早ゆで」(以上、日清ウェルナ)、「オーマイロングパスタ」(ニップン)など。
■プレーンヨーグルトで腸内環境を良好に保つ
このほか優れた食品の一つに、プレーンヨーグルトがあります。生乳や乳製品(クリームや脱脂粉乳など)を乳酸菌で発酵させたものです。
たんぱく質と脂質を摂ることができ、腸内環境を整えてもくれます。「NOVA分類」では、グループ1、または3に当たるでしょう。
市販の製品でオススメなのは、「小岩井生乳(なまにゅう)100%ヨーグルト」(小岩井乳業)です。原材料はその名の通り「生乳(国産)」だけで、それを乳酸菌で発酵させたものです。添加物はもちろん使われていません。
おなかの調子を整えるトクホ(特定保健用食品)であり、パッケージには、「生きたビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ラクティスBB-12)の働きにより腸内の環境を改善し、おなかの調子を良好に保ちます」という許可表示があります。プレーンですが、とてもおいしくて食べやすいヨーグルトです。
次に「明治ブルガリアヨーグルト LB81プレーン」(明治)も、原材料は「生乳(国産)、乳製品」で添加物は使われていません。やはりトクホであり、「LB81乳酸菌の働きにより、腸内細菌のバランスを整えて、おなかの調子を良好に保ちます」という許可表示があります。

また「森永ビヒダス」(森永乳業)も、原材料は「生乳(国産)、乳製品」だけで添加物は使われていません。「このヨーグルトは生きたビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガムBB536)を含んでいますので、腸内のビフィズス菌が増え、腸内環境を良好にし、おなかの調子を整えます」という許可表示があります。
しかし、フルーツヨーグルトはオススメできません。香料、酸味料、増粘剤、甘味料などが使われているからです。中には、人工甘味料のスクラロースが添加された製品もあります。これらは明らかに「超加工食品」に当たります。
■コンビニ弁当なら、これがよい
ここまで「超加工食品」を避けるために、そば、うどん、お好み焼きなどを家で作ることをオススメしてきましたが、仕事をしているため、それが難しいという人もいるでしょう。

そこで「コンビニ弁当は体によくない」と思いながらも、買っている人もいるかもしれません。なぜコンビニ弁当が「体によくない」と思われているかというと、添加物が多いことがあげられます。
コンビニ弁当にはご飯のほかに様々な具材が入っています。その典型は「幕の内弁当」で、焼き魚、玉子焼き、かまぼこ、揚げ物、漬け物、煮物、ソーセージなどが一般的な具材ですが、それらをそれぞれ製造するのには乳化剤、pH調整剤、香料、着色料、発色剤など様々な添加物が必要です。
また味つけのために使われるしょうゆ、ソース、たれなどにすでに添加物が入っています。そのため、添加物を一つ一つ数えていくと、かなり多くなってしまうのです。
かつ丼弁当、牛丼弁当、焼き肉弁当、さらに明太子パスタ、ナポリタン、カルボナーラ、うどん、そば、ラーメンなどでも、各種の具材に味つけや着色、保存などの目的で様々な添加物が使われているため、トータルすると添加物の数がとても多くなるのです。
ただし、添加物の少ないコンビニ弁当を選ぶことは可能です。少ないながらもそうした製品が売られているからです。
■「食べてもOK」なセブンの弁当3品
たとえば、セブン‐イレブンの「味しみロースかつ丼」の添加物は「加工澱粉、糊料(加工澱粉、増粘多糖類)」のみです。また、同じく「ふわっとろ濃厚親子丼」は「調味料(アミノ酸等)、糊料(増粘多糖類)、唐辛子色素」、「ねぎ塩豚カルビ弁当(もち麦ごはん)」は「加工澱粉、調味料(アミノ酸)」のみです。いずれも弁当としてはとても少ないのです。

これらに使われている「加工澱粉」「増粘多糖類」「唐辛子色素」「調味料(アミノ酸等)」は危険性がそれほどないので、体への悪い影響は少ないと考られます。
「調味料(アミノ酸等)」については、摂りすぎると人によっては「中華料理店症候群」を起こすことがありますが、これらの弁当にそれほど大量に使われていることはないようです。

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渡辺 雄二(わたなべ・ゆうじ)
科学ジャーナリスト
1954年生まれ。栃木県宇都宮市出身。千葉大学工学部合成化学科卒業。消費生活問題紙の記者を経て、82年からフリーの科学ジャーナリストとなる。食品、環境、医療、バイオテクノロジーなどの諸問題を消費者の視点で提起し続け、雑誌や新聞に執筆し、現在にいたる。とりわけ食品添加物、合成洗剤、遺伝子組み換え食品に詳しい。主な著書に『食べてはいけない10大食品添加物』『体を壊す13の医薬品・生活用品・化粧品』(ともに幻冬舎新書)、『新版「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』(大和書房)、『加工食品の危険度調べました』(三才ブックス)、『〔最新版〕食品添加物ハンドブック』『がんがイヤなら、これは食べるな』(ともにビジネス社)、ミリオンセラーとなった『買ってはいけない』(共著、金曜日)など。
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(科学ジャーナリスト 渡辺 雄二)
