57年愛された町中華が閉店 名物セットの味に「泣きそう」 「最後の日」亡き妻に報告「ありがとう」
57年、東京・武蔵野市で愛されてきた町中華が8月31日、惜しまれながら閉店しました。81歳の店主が語ったのは、つらいときも支え続けてくれた亡き妻への感謝のことばでした。
■ボリューム満点・懐にやさしい料理“4時間待ち”も

途切れることがないお客さんの列。多い日には“4時間待ち”の列ができるほど。
丸善 店主・宮原文雄さん(81)「つくづく感じるよ。愛されていたんだなって。お客さん、女房、みんなに感謝だね」
店を閉める最後の瞬間まで“別れを惜しむ声”が絶えることはありませんでした。
東京・武蔵野市の町中華「丸善」。昭和44年の創業以来、地元で愛されてきましたが、8月31日を最後に57年の歴史に幕をおろしました。店を切り盛りするのは、店主の宮原文雄さん(81)と孫の優志さん(32)。
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この店が長く愛されてきた理由は、ボリューム満点で懐にやさしい料理の数々です。特製のしょうゆだれを中細麺になじませた「油そば」は物価高のこのご時世でも、700円。
チャーハンがちょっと変わっていて…
──みそっぽいですね、色が。
店主・宮原文雄さん「みそだもん」
なんとみそ味。みその優しい甘みが口の中でふわっと広がります。
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近くには亜細亜大学があり、学生やOB、職員も別れを惜しみ連日店を訪れました。
亜細亜大学の学生「これに救われています、僕らは。本当に心の支え。泣きそう、まじ泣きそう」
■“心の支え”は亡き妻・敏子さん

学生たちの“心の支え”であり続けてきたのが…
亜細亜大学のOB「人生の話やいろいろなアドバイスをくれる第二の親」
今年6月、84歳で亡くなった妻の敏子さん。一緒に店をきりもりしてきました。4年前、「news every.」でも…
敏子さん「もう就職決まった?」
学生「決まりました!」
敏子さん「決まったの!すごいじゃん!もう楽勝じゃん。遊んでいられる」
学生「はははは」
かぜをひいた一人暮らしがいれば家事をしにいくことも。学生の世話を惜しみませんでした。閉店を知り、“母ちゃん”に感謝を伝えにくるお客さんも少なくありません。
40年近く通う亜細亜大学の元職員「涙が出てくるね。ありがとうございました」
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その存在は文雄さんにとっても大きな心の支えとなっていました。それゆえに閉店を決断したのです。
丸善 店主・宮原文雄さん(81)「俺じゃないよ、奥さんだよ。(Q:奥さんがいたおかげ?)そうそうそう。じゃなきゃやっていけなかったよ」
「あの人(敏子さん)がここを盛り上げていたから、ほんとに。性格的に明るいから、ひまわり」
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丸善 店主・宮原文雄さん(81)「使えない手でれんげをつかんだり、最後は右手はきかなかった。それでも手伝ってた。片手で。だから俺はまねできないって」「きょうが最後だからね、見守ってねって言ったんだけど」
■味を引き継いだ孫“いつかどこかで店出したい”

迎えた最終日、なじみの顔が次々と訪れ、57年頑張ってきた文雄さんに孫たちからサプライズプレゼント。
孫「じいじ、お疲れさまでした」
本来の閉店時間を少し過ぎ…
丸善 店主・宮原文雄さん(81)「57年間、閉まります」
そう言って、のれんを降ろす文雄さん。
すると、真っ先に敏子さんのもとへ。
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丸善 店主・宮原文雄さん(81)「57年間、終わりました。見守ってくれてありがとうね。涙出てくるな…ありがとう」
惜しまれながら閉店した町中華。その味を引き継いだ孫は、またいつかどこかで店を出したいと話しています。