楽天・浅村栄斗内野手

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 パ・リーグ最下位に低迷する楽天は、昨年までロッテの監督を務めた吉井理人氏がシーズン途中の6月19日に指揮官に就任したが、7月以降も借金を積み重ねるなどチーム再建は道半ばにある。その中で、今オフの去就が注目されるのが4年契約の最終年を迎えた浅村栄斗内野手(35)だ。昨年通算2000安打を達成したものの、成績は年々下降線をたどり、今季も87試合出場で打率.217、9本塁打、35打点と調子は上がらない。8月7日には登録抹消となった。西武からFA移籍した際に、獲得に尽力した石井一久GMが長年にわたるチームの低迷で風当たりが強くなる中、浅村も今オフの動向が注視される。

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大幅減俸は避けられない

 投打で課題が山積みの楽天だが、来季に向けての光は見えている。新外国人のカーソン・マッカスカーは春先に相手バッテリーの配球への対応に苦しんだが、5月下旬の1軍昇格以降はコンスタントに長打を打ち、20本塁打をマーク。辰己涼介、村林一輝、宗山塁、中島大輔とチームの核になる選手がそろっている。パンチ力が魅力の平良竜哉、身体能力の高さはチーム屈指のYG安田と楽しみな素材が台頭している中で、35歳のベテランの浅村が出場機会を失い、厳しい状況に追い込まれている。

楽天・浅村栄斗内野手

「楽天は巧打者が多いが、長打を打てる選手は少ない。平良、YG安田が頭角を現しているとはいえ、浅村のように相手バッテリーに圧力を掛けられる存在は貴重です。本来ならクリーンアップでポイントゲッターになってほしいのですが、速い直球に空振りや差し込まれる場面が目立つ。コンディションの問題なのか、年齢による衰えなのか……。来季にチーム残留するにしても、今年の年俸5億円からの大幅減俸は避けられないでしょう」(スポーツ紙デスク)

連続出場記録も途切れる

 打撃での陰りは以前から見られた。守り慣れた二塁から三塁にコンバートされた24年は全143試合に出場して打率.253、14本塁打、60打点。首脳陣は守備の負担を減らす狙いがあったが、三塁での拙守が目立つ形に。昨年は一塁にコンバートしたが、5月20日の対西武戦で出場機会を最後まで与えられず、西武時代の2015年8月8日(対オリックス戦)から続いていたパリーグ歴代1位の連続試合出場が1346でストップ。同月24日の日本ハム戦で通算2000安打を達成したが、楽天OBはチーム内で置かれた立場の変化を感じたという。

「通算2000安打を達成するまでは試合に出続けると思っていました。春先は打撃の状態が良かったですし、5月に安打が出ない時期がありましたが四球をよく選んでいました。そこまで打席内容が悪くなかった中で出場機会が得られず、大記録が突然途切れたのは本人もショックだったと思います。通算2000安打を達成しましたが、気持ちを切り替えるのは難しかったでしょう」

 今年3月には、オンラインカジノで賭博を行ったとして書類送検もされている(のちに不起訴処分に)。

楽天を選んだ理由

 浅村が西武からFA移籍したのは8年前の18年オフにさかのぼる。同年にリーグ優勝を飾った西武の主砲に対してソフトバンク、楽天、オリックスが獲得に乗り出し、ソフトバンク移籍が有力と見られていた。

「条件面で言えば、ソフトバンクが一番良かったと思います。毎年優勝争いできるチームであることも大きな魅力でしたが、浅村が選んだのはその年最下位に低迷していた楽天でした。本拠地のモバイルパーク宮城は、春先に雪が舞うなど肌寒く、ドーム球場に比べてコンディション調整が難しい。獲得レースで不利と見られていましたが、この状況をひっくり返したのが、18年のシーズン途中に就任した石井GMです。浅村と西武時代のチームメートだったこともあり熱心に口説き落とした。浅村だけでなく、牧田和久(現ソフトバンク4軍投手コーチ)、涌井秀章(現中日)、炭谷銀仁朗(現西武)を獲得するなど西武時代の人脈をフルに生かし、外部補強を積極的に敢行しました」(西武OB)

低下する石井GMの存在感

 戦力の大幅なテコ入れを行ったが、チームは低迷期が続いた。石井GMが監督を務めた21年からの3年間も3位、4位、4位と優勝争いに絡めず。石井GMが獲得した牧田、炭谷は戦力外通告を受けて退団し、涌井は阿部寿樹(現中日)との交換トレードで中日に放出。阿部も昨年限りで戦力外通告を受け、中日に移籍している。

「監督が頻繁に入れ替わるが、結果を残せずにチームに居続ける石井GMの存在感は低下している。吉井監督の下で新たなチーム作りを進める中、浅村の立場は微妙です。2年前の24年オフに球団のレジェンドだった田中将大(現巨人)が年俸で減額制限を超える条件提示を受け、話し合いの中で必要とされていないと感じて退団した経緯があります。浅村は現状をどう感じるか。選手の人望が厚く、ファンの人気も高い選手ですが、他球団に移籍する可能性がゼロとは言えない」(楽天を取材するスポーツ紙記者)

 移籍となれば、最有力候補に挙がるのが古巣の西武だ。FA移籍で退団した炭谷が楽天から戦力外通告を受けた際、獲得に動いている。日米通算170勝をマークした松坂大輔も最後は西武でプレーしている。浅村は打棒が復活すれば、まだまだチームに大きなプラスアルファをもたらせる。

 まだシーズンは1か月以上残っている。CS進出の可能性は極めて厳しくなったが、応援してくれるファンのためにも、浅村は復活できるか。

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デイリー新潮編集部