ドイツ東部ザクセン・アンハルト州で、州議会選に向けたAfDの選挙集会に集まる人々(23日)=ロイター

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 ドイツ東部ザクセン・アンハルト州で9月6日に投開票される州議会選挙で、強硬右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が掲げる公約が波紋を広げている。

 障害児教育の見直しや「非ドイツ的」な活動への支援停止など、ナチスを想起させる内容のためだ。AfDは世論調査で首位となっており、主導する初の州政府が誕生する可能性がある。(独東部ザクセン・アンハルト州 工藤彩香)

 AfDは、ドイツ国内の景気悪化や移民の急増などに対する不満を背景に支持を拡大している。ただ、掲げる公約は過激だ。

 「障害児と健常児が同じ教室で学ぶという実験は失敗した。障害児は授業の進行を妨げる」と主張。州議会選の選挙公約に全ての子供が共に学ぶ仕組みを廃止し、特別支援学校を強化することなどを盛り込んだ。

 公約の内容に、教育現場では動揺が広がる。同州中部の町にあるギムナジウム(日本の中学・高校に相当)のマルコ・ラーデビヒ校長(44)は、公約を読んで強い衝撃を受けた。「社会から特定の集団を排除する。まるでナチスの政策じゃないか――」

 同校の生徒約750人のうち、身体障害や学習障害がある生徒は約1割に上るという。障害を持ちながら勉強する生徒と、その境遇を理解し、支える同級生の姿は当たり前の光景だ。

 ラーデビヒ氏は「AfDが主張するような不利益などない。むしろ生徒は、障害を抱える仲間への配慮を通じて、社会は多様だと学べている」と訴える。障害を持つ生徒の親からは、AfDが勝利した場合でも通い続けられるのか、不安の声が上がっている。