伊東勤氏 阪神と巨人 チームの力の差を感じた首位攻防第1戦
◇セ・リーグ 巨人1―4阪神(2026年8月28日 甲子園)
【伊東勤 視点】首位攻防の第1戦は巨人の甘さと、阪神の強さが際立ったゲームになった。
3点差で迎えた5回阪神の攻撃。巨人2番手の西舘は先頭の森下に左中間へ二塁打を打たれた。続く佐藤輝の難しいバウンドの三ゴロで好スタートを切った森下は三塁へ。1死三塁。打席には大山。外野フライも打たれてはいけない場面だ。阪神先発・村上の出来を考えると4点目はどうしても阻止したい。一塁も二塁も空いている。大山を歩かせて高寺、坂本、その後の元山あたりまで考えて慎重に攻めたいところだ。
私なら大山敬遠だろうな、と思いながら見ていたら西舘の変化球が入らずカウント3―0になった。ここで巨人ベンチから申告敬遠の指示が出るかと注目したが何もない。西舘―大城のバッテリーは外角高めの甘いカットボールでストライクを取りにいった。大山は狙ったように右方向へ。これが右犠飛となり4点目が阪神に入った。
巨人は大一番の勝負を左右する1点を防ぐための最善の手を打ったのか。一方、阪神の大山は引っ張りにかからず右方向へ押っつけて犠飛。1点を取るための最善の打撃をした。
阪神は3回1死から中野が8球粘って四球で出塁。ハワードを揺さぶった。森下左前打、佐藤輝が右前打でつなぎ、大山も右前打。決して大振りせず3本の単打を連ねて貴重な2点の追加点を叩き出している。シーズン終盤、1点の重みは増していく。優勝争いの経験値も含め両チームの力の差を感じる一戦だった。

