【井上咲楽】臭いのに超ウマい!下北で見つけた日本三大魚醤・いしりにKOされた日
久しぶりに発酵デパートメントへ行った。
発酵デパートメントがあるのは下北沢のボーナストラックというところで、素敵な本屋さんやご飯屋さんなどが集結しているいい感じのしゃれた施設。
下北沢へ行くとだいたいここへ寄って、新しい発酵がないか? 物色して帰ることが多く、たまーーにいらっしゃる発酵デザイナーの小倉ヒラクさんと運がよければ会えて、発酵話をしたりする。
この日はカメラマンの友達のつっちーと、写真の現像をするために下北沢へ行き、その帰りに発酵デパートメントへ寄った。
発酵ドリンクや、ヒラクさんにすすめられて購入した何度もリピートしている七味など、よく買っているものを買い物かごに入れた。ところで、ふとつっちーが買っているものが気になった。つっちーは「いしり」というしょうゆのような色の調味料を手に取り、「おおいしりだ!買っちゃうんだよね〜」とニコニコしながら言った。つっちーの高校の友達が能登に移住し、遊びに行ったときにいかのいしりを教えてもらったのがいしりとつっちーの出会いだという。そんなこと言われたら気になる。
食べたことない味、気になる! というわけで私もいしりを購入。

日本三大魚醤「いしり」の味は?
いしりとは? いかの内臓やいわしなどに食塩を混ぜ発酵熟成させた、日本三大魚醤のひとつらしい。ナンプラー的な! つっちーは、炒めものに入れたり、そうめんに数滴入れたりして使っているというので、私はパスタに入れて、いしり使いのつっちーをうならせたくなった。最近ハマっている豆だけでできた麺、ZEMBヌードルを使ってしらすと青じその葉のパスタの味つけでいしりを使うことに。
まずはいしりを味見してみる。
うーーーん! 臭い! いい臭さ!
うまみが濃くて、ナンプラー的な魚の臭さ。何度もかぎたくなる。たしかに臭いのになんでこんなにおいしそうな予感がするのだろう。
臭いものの耐性があるので香りだけでワクワクした。パスタをゆで、フライパンににんにくと油を熱し、香りが出たらしらすを。そこでいしりを投入! いしりが入ってモワモワした湯気が上がってきて、熱が入ったせいかストレートでかぐのとはまた違ったいしりの魅力がほとばしる。魚醤だからしらすとの相性もよかったのかもしれない。パスタと青じその葉をあえて完成させた。

いざ、いしりパスタを食べてみると、なんとおいしい! いしりのこくが食材にしっかりとからんでいてだしいらず。温められて、臭みが緩和され、香ばしく、うまみがじゅわ〜っとしみ込んでいる。日本三大魚醤を見せつけられました、KO負けです。
ナンプラーも好きだけど、和に合いそうな臭みのいしりはかなり使えそうだ。かんきつの果汁と混ぜてドレッシングなどはどうだろうか。久しぶりの新しい調味料に心おどる思いだった。さっそくつっちーにパスタにしたことを報告すると、お〜いいねえとどっしりした答えがくる。いしり使い・つっちーをうならせるにはまだ早かった……。
新しい調味料・いしりライフをもう少し楽しんで、リベンジしたいと思う。



PROFILE
井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年、栃木県生まれ。2015年「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」を経て芸能界入り。「おはスタ」「新婚さんいらっしゃい!」など、バラエティで見せる明るいキャラで人気を博す。NHK大河ドラマ「光る君へ」に出演。2024年5月『井上咲楽のおまもりごはん』、11月『じんせい手帖』、2025年10月『井上咲楽の発酵、きょう何作る?何食べる?』を出版。「発酵食品ソムリエ」資格、「食品衛生責任者」の資格も持つ。


