“高校野球7回制”の導入にブレーキ!? 止まない反対意見 甲子園は2部制で熱中症大幅減、高校球児のほとんどが「NO」の現状

暑さ対策などあらゆる課題が浮上する高校野球界にあって、「7回制」の導入は急速に進んでいた施策の一つだった(C)産経新聞社
加速するはずだった「高校野球7回制」導入に、この夏の甲子園を経た今、「待った」がかかったとの話が、高校野球関係者の間で流れています。
これまで、「高校野球7回制」の導入は不可避とされてきました。昨年12月5日に行われた日本高野連の「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」では、猛暑対策や障害予防を理由に「2028年の第100回記念選抜高等学校野球大会ならびに各都道府県高等学校野球連盟の春季大会から採用することが望ましい」と最終報告書に記載したからです。
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力強い言葉で、導入のメドが綴られた以上、「現行の9回制は風前の灯火か」と囁かれていたものですが、ここに来て「9回制でよいのでは」「他に変えるべき点があるのでは」といった球界有識者の意見が噴出。7回制導入に“ブレーキ”がかかったような状態になっているのです。
甲子園取材歴の長いスポーツライターは言います。
「これはある意味、日本高野連や大会運営サイドによる酷暑対策が上手くいったからでもあるんです。今夏の甲子園大会は『2部制』が2回戦終了までの10日間、33試合に拡大されましたが、これが効果てきめんでした。ナイター開催によって涼しい中で球児たちがプレーすることができた。我々の取材環境も快適でした。新聞記者の方々は締め切りに追われて泣きそうでしたけど(笑)。最終報告では熱中症の件数が、昨年に比べて大幅に減ったとされていましたからね」
このように運営方法を変えれば、7回制にしなくても、やりようはいくらでもある。もっと知恵を出すべきではないかとの声が、インフルエンサーからも発信され、世論は「9回制維持」に傾いているというのが、偽らざる現状でしょう。
「桑田真澄さんやイチローさんといった、球界の未来を真剣に考える人々が7回制導入に疑問を唱えている現状は、決して無視できません。現場からも大阪桐蔭の西谷浩一監督が『断固反対』と口にして、大きな話題になりました。現役監督が日本高野連の意向に『NO』を訴えるのは、大変勇気のあること。今の枠組みを変えたくないという意見は、それほど切実であるということです」(前述のスポーツライター)
そして何よりも「主役」となるべき高校球児のほとんどが、「7回制反対」を求めている現状も、導入への大きなハードルになるでしょう。
もちろん、日本高野連が7回制導入を健闘しているのは、猛暑から球児や関係者を守り、安心安全な大会運営を志しているからこそ、といった視座も必要です。この問題、解決にはまだまだ議論が必要なようです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
