婦人科は生理中に受診できる?タイミングや検査内容、受診時のポイントを解説
生理中に婦人科を受診してもよいのか、検査は受けられるのかと疑問に思う方は少なくありません。
生理中でも診察できる場合は多いものの、検査内容によっては生理周期を考慮して受診日を調整するケースがあります。
また、強い腹痛や大量出血などの症状がある場合は、生理中であっても早めの受診が必要です。
この記事では、生理中に婦人科を受診するタイミングや受けられる検査・受けにくい検査、受診時のポイントについてわかりやすく解説します。
生理中の婦人科受診に関する正しい知識を身につけ、適切なタイミングで受診しましょう。
監修医師:
西野 枝里菜(医師)
東京大学理学部生物学科卒
東京大学薬学部薬科学専攻修士課程卒
名古屋大学医学部医学科卒
JCHO東京新宿メディカルセンター初期研修
都立大塚病院産婦人科後期研修
久保田産婦人科病院
【保有資格】
産婦人科専門医
日本医師会認定産業医
生理中の婦人科受診のタイミング

婦人科は生理中に受診できますか?
生理中でも婦人科を受診することは可能です。月経中であっても腹痛や不正出血、月経異常などの症状がある場合は、医師が必要と判断したうえで診察や検査を実施します。
一方、子宮頸がん検診の細胞診など一部の検査では、経血の影響によって正確な判定が難しくなることもあります。これは、十分な細胞を採取できない場合があるためです。
そのため、検査内容によっては受診日の変更を勧められる場合があります。受診予約日に生理が重なった場合は、自己判断でキャンセルせず医療機関へ相談し、指示を受けることが大切です。
生理中でも早めに婦人科を受診した方がよい症状を教えてください。
生理中であっても、普段とは異なる症状がみられる場合は早めに婦人科を受診しましょう。
例えば急に強い下腹部痛が現れた場合や、普段より出血量が多い場合、発熱や悪臭を伴うおりものがある場合などは月経以外の病気が隠れている可能性があります。
また、不正性器出血や性交時出血は子宮頸がんなどの症状として現れることもあるため、放置せず婦人科で相談することが重要です。
受診時は、症状が現れた時期や月経周期、出血の状況などを医師へ伝えられるよう整理しておきましょう。
生理中でも内診検査は行われますか?
生理中でも、症状や診察の目的に応じて内診が行われることがあります。内診では子宮や卵巣の状態、圧痛の有無などを確認し、必要に応じて経腟超音波検査を組み合わせて診断を行います。
これらは婦人科診療で広く用いられる検査です。内診や経腟超音波検査は、症状や診察の目的に応じて実施されます。
子宮頸部細胞診などは、経血の影響を受けるため、生理中を避けて実施することが推奨されています。まずは問診で月経周期や症状、既往歴などを確認したうえで、必要に応じて内診や経腟超音波(エコー)検査を実施し、子宮や卵巣の状態を調べるのが一般的です。
診察内容は症状や目的によって異なるため、不安がある場合は受診時に医師へ相談しましょう。
婦人科を受診するのに適したタイミングはありますか?
婦人科を受診するタイミングは、受診目的によって異なります。腹痛や不正出血、強い月経痛など気になる症状がある場合は、生理中かどうかに関わらず早めに受診することが大切です。
一方、子宮頸がん検診などの細胞診を予定している場合は経血の影響を避けるため、月経中を避けて受診することが勧められています。
受診予約日に生理が重なった場合でも、自己判断で受診を取りやめるのではなく、医療機関へ連絡して受診日を変更する必要があるか確認しましょう。
目的に応じて適切なタイミングで受診することが重要です。
婦人科での検査内容と生理中に受けにくい検査

生理中に婦人科を受診した場合、どのような検査を行いますか?
生理中に婦人科を受診した場合でも、症状や受診目的に応じて必要な検査が行われます。
妊娠の可能性がある場合には、尿検査や血液検査を行うことがあります。一方、子宮頸部細胞診やHPV検査は経血の影響によって正確な判定が難しくなるため、生理中を避けて実施することが推奨されています。
検査内容は症状や診療目的によって異なるため、生理中であることを事前に医師へ伝えたうえで、適切な検査を受けることが大切です。
生理中に内診を受けると痛みが強くなることはありますか?
生理中だからという理由だけで、内診の痛みが必ず強くなるとはいえません。痛みの感じ方には個人差があり、月経中の体調や症状、不安や緊張の程度などによっても異なります。
内診では、医師が子宮や卵巣の状態を確認するために診察を行い、必要に応じて経腟超音波検査を組み合わせることがあります。
検査中に痛みや違和感を覚えた場合は、無理に我慢せず医師へ伝えることが大切です。また、子宮頸部細胞診など一部の検査では、軽い痛みや少量の出血を伴う場合があります。
不安がある場合は、検査前に内容や流れについて説明を受けると、内容を理解したうえで検査を受けられます。
生理中は避けた方がよい検査がありますか?
生理中でも受けられる検査はありますが、経血の影響によって正確な結果が得られにくい検査は、月経期間を避けて実施することが推奨されています。
代表的なものが子宮頸部細胞診やHPV検査です。国立がん研究センターでは、子宮頸がん検診は月経中をなるべく避けることを推奨しています。
経血が混入すると十分な細胞を採取できず、判定に影響する可能性があるためです。
一方、腹痛や不正出血など症状の原因を調べるための内診や経腟超音波検査は、医師が必要と判断した場合に行われます。
受診日と生理が重なった場合は、自己判断で予約を変更せず、医療機関へ相談して指示を受けましょう。
生理中に婦人科を受診する際のポイント

婦人科受診前に準備しておくことを教えてください。
婦人科を受診する際は、診察がスムーズに進むよう事前に必要な情報を整理しておくことが大切です。
最終月経の開始日や月経周期、出血量や月経痛の程度、現在気になっている症状がいつから続いているのかを把握しておくと診断の参考になります。
また、服用中の薬やサプリメント、妊娠・出産歴や既往歴、アレルギーの有無なども確認しておきましょう。
受診当日はマイナ保険証または資格確認書やお薬手帳を持参し、紹介状や検査結果がある場合はあわせて持参すると診療に役立ちます。
生理中に受診する場合は、その旨を受付や医師へ伝えることで、症状や受診目的に応じた診察や検査を受けやすくなります。
婦人科受診に適した服装を教えてください。
婦人科では内診や経腟超音波検査を行う場合があるため、着脱しやすい服装で受診すると負担を軽減できます。
上下が分かれた服装であれば、診察時に着替えやすくなります。また、ストッキングやボディスーツなど脱ぎ着に時間がかかる衣類よりも、靴下やゆったりしたボトムスを選ぶとよいでしょう。
アクセサリーや装飾の多い衣類は診察の妨げになる場合があるため、できるだけシンプルな服装がおすすめです。
なお、服装に厳しい決まりはありません。不安がある場合は、予約時に医療機関へ確認しておくとスムーズです。
内診検査後に経血量が多くなったらどうすればよいですか?
内診や子宮頸部細胞診などの検査後には、刺激によって少量の出血がみられることがあります。
少量の出血であれば一時的なことが多いため、ナプキンを使用して経過をみましょう。
一方、時間が経っても出血が続く場合や月経とは異なる大量の出血がある場合は、検査による一時的な出血以外の原因も考えられます。強い腹痛や発熱や気分不良などを伴う場合は、速やかに受診した医療機関へ連絡しましょう。
検査後の注意事項は検査内容によって異なるため、診察時に医師から説明を受けた内容を守ることも重要です。不安な症状がある場合は自己判断せず、早めに相談してください。
編集部まとめ

生理中でも婦人科を受診できる場合は多く、腹痛や不正出血など気になる症状がある場合は、月経中であっても早めの受診が大切です。
一方で、子宮頸部細胞診など経血の影響を受けやすい検査は、生理中を避けて実施することがあります。
受診日と生理が重なった場合は自己判断で予約を変更せず、医療機関へ相談しましょう。
症状や受診目的に応じて適切なタイミングで受診し、不安や気になる症状は早めに医師へ相談してください。
参考文献
(1)月経困難症|日本産婦人科医会
過多月経例における月経血量の測定と子宮腔内異常
異常子宮出血と不正性器出血|日本産科婦人科学会
子宮頸がんの検査・診断|国立がん研究センター
子宮頸がんの原因と症状|国立がん研究センター
子宮頸がん|日本産科婦人科学会
不妊症|日本産科婦人科学会
子宮頸がん検診|国立がん研究センター
初めて女性診療科を受診される方へ|大阪公立大学

