「残り物には福がある」ということわざがありますが、不動産においてはこの法則は必ずしも当てはまりません。市場に長期間出回っている「売れ残り物件」には、必ずと言っていいほど「売れないワケ」が潜んでいます。

今回は、らくだ不動産株式会社の代表取締役社長である山本直彌さんと、執行役員・エージェントの八巻侑司さんが、売れ残り物件に隠された「5つのワケ」を解説します。

1. 価格が相場から乖離している
八巻さんは、売れ残る最大の理由として「価格設定」を挙げます。

昨今の価格高騰を背景に、「この強気な価格でも売れるだろう」と期待して売り出すケースが増えていますが、市場の適正価格から乖離していると、当然ながら内見すら入りません。山本さんは「内見が入りやすい物件とそうでない物件には明確な差がある」と指摘し、購入検討者は「どれくらいの期間売り出されているか」をエージェントに確認することが重要だとアドバイスしています。

2. 写真と現況の不一致(過度なAI加工の罠)
近年、物件写真の加工技術が向上し、AIを使って家具を消したり、部屋を広く明るく見せたりすることが容易になりました。

しかし、八巻さんは「写真で期待値が上がりすぎていると、実際に内見したときの『がっかり感』が大きく、成約率を下げてしまう」と警告します。特に、壁紙の剥がれなど、マイナスポイントまでAIで消してしまうケースもあり、注意が必要です。購入者は、過剰な加工を疑う視点を持つことが求められます。

3. 立地や外構に潜む「見えないリスク」
物件そのものは良くても、周辺環境がネックになるケースも少なくありません。

例えば、駅から徒歩10分とあっても、実は街灯の少ない暗い農道だったり、交通量の激しい道路に面していたりする場合があります。また、一戸建ての場合は、高い擁壁(ようへき)の上に建っている物件も要注意です。八巻さんは「擁壁の劣化による修繕・再築費には数千万円かかることもあり、将来的なリスクを懸念して見送られるケースが多い」と指摘します。

4. マンションの管理状態や修繕計画に問題がある
マンションの場合、「管理状態」が売れ行きを大きく左右します。

八巻さんは「修繕積立金が急激に値上げされる計画だったり、逆に安すぎて将来の修繕が不安だったりすると、購入者は敬遠する」と説明します。購入申し込みの直前にこうした事実が判明し、キャンセルになるケースも多いそうです。購入者は、価格だけでなく、長期修繕計画や管理費の妥当性もしっかりと確認する必要があります。

5. 建物のコンディションへの不安(雨漏りなどの瑕疵)
特に中古の一戸建てに多いのが、過去の雨漏りなどの「瑕疵(かし=目に見えない欠陥や不具合)」が懸念されるケースです。

八巻さんは「雨漏りの経路を特定するのは難しく、不安を感じて購入を見送る方は多い」と言います。売主側が事前に専門家によるホームインスペクション(住宅診断)を実施し、不具合箇所を明確にしておくことで、買主の不安を払拭し、スムーズな売却に繋がると山本さんはアドバイスしています。

【まとめ】
「売れ残り物件」には、価格のミスマッチから見えないリスクまで、様々な理由が隠されています。

らくだ不動産株式会社では、山本さんや八巻さんをはじめとするプロのエージェントが、物件の表面的な情報だけでなく、こうした「隠れた理由」もしっかりと分析し、お客様に最適な物件選びをサポートしています。マイホーム探しでお悩みの方は、ぜひ一度、プロのアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。

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