宇宙人との戦争が終わり、普通の高校生活を期待していたのに…個性的な美少女たちと予期せぬバトルに振り回される元最強戦士。彼は青春を謳歌できるか?【書評】

【漫画】本編を読む
宇宙人との戦争を生き延び、ようやく帰ってきた故郷。待っているのは平和な高校生活……のはずだった。『戦地から帰ってきたタカシ君。普通に高校生活を送りたい』(紗和:漫画、安い芸:原作、千種みのり:キャラクター原案/主婦と生活社)は、元英雄が個性的な仲間たちに振り回されながら「普通」を目指す青春SFコメディだ。
宇宙人の侵略によって、中学生の頃から戦場へ送られていた四分咲タカシ。人体改造を受け、最強クラスの戦士として戦い続けた彼は、終戦を機に軍を引退し、北欧出身の戦友・ナタリーとともに故郷の日本へ帰ってくる。念願だった「普通の高校生活」を送れると胸を躍らせるタカシだったが、退役を認めたがらない総監との騒動を皮切りに、その願いは早くも揺らぎ始める。
美少女たちとのドタバタ劇だけでなく、物語の土台には戦争の記憶や帰還兵ならではの葛藤があり、単純な平和な世界でのコメディでは終わらない。コミカルな表情で笑わせながらも、ふとした瞬間に戦場の過酷さやタカシの心の傷をのぞかせる。このギャグとシリアスの場面の切り替えのテンポが良く、気が付くと物語に引き込まれているだろう。
ギャグ、ラブコメ、SF、戦争とさまざまな要素を盛り込みながら、それぞれが違和感なくまとまり、笑いながら読んでいたはずが、いつの間にかタカシの「普通」を応援したくなっている。果たしてタカシは希望する平穏を手にすることはできるのか。2026年8月7日発売の第3巻の展開に目が離せない。
文=ゆくり
