「ゾンビたばこ騒動」だけが原因ではない…ドラフト候補たちが「広島には指名されたくない」と声を揃える“納得の理由”
「ゾンビたばこ」騒動に揺れる広島は、23日現在、セ・リーグの最下位に低迷。18日には、主力の小園海斗内野手(26)が精彩を欠いたプレーで登録抹消された。明るいニュースが少ないなか、アマチュア球界のドラフト候補の中には「広島には行きたくない」と漏らしている選手が複数出てきているという。チーム再建は険しい道のりになりそうだ。
***
【写真を見る】脚細すぎ、目も大っきすぎ…小園海斗選手の超美人妻は現役モデル。家族ショットも
懲罰交代
小園の3年ぶりのファーム降格は大きな波紋を呼んだ。引き金になったプレーは、16日の阪神戦(マツダ)だった。5点ビハインドの9回、無死1塁の場面で、中野拓夢の遊ゴロの処理をもたつき併殺を奪えず。さらに1死1、2塁のピンチに、佐藤輝明の二ゴロで併殺が完成したかに見えたが、二塁のベースカバーに入った小園が1塁に悪送球。この間に1点を失った。この直後の打席で代打を送られ、事実上の「懲罰交代」に。2日後に登録抹消となった。

物足りないパフォーマンス
小園は昨年打率.309で首位打者のタイトルを獲得。今年は春先から打撃不振が続いていたが、6月以降に復調の兆しが見えて今月は月間打率.340をマークしていた。さらに上昇気流に乗るとみられたが、広島OBは厳しい見方を示していた。
「打撃の状態が上がってきましたが、走塁や守備の面では貢献度が高いとは言えない。一塁にいてもワンヒットで三塁を狙える場面なのに二塁で止まったり、遊撃や三塁の守備でも送球が不安定で記録に出ないミスが目立ちました。小園は走攻守3拍子揃って評価される選手です。ゾンビたばこの一連の報道で精神的な影響があったかもしれませんが、チームを引っ張るべき中心選手としては物足りないパフォーマンスでした。阪神戦の拙守だけでなく、以前から走塁や守備のミスが積み重なっていたため、首脳陣がファーム降格を決断したのでしょう」
本気で優勝を目指すチームに見えない
広島に所属していた羽月隆太郎氏が「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物のエトミデートを使用したとして有罪判決を受けたのは3か月前の5月のことだった。7月には羽月氏に薬物を譲渡したなどとして逮捕・起訴された会社役員と共に小園、矢野雅哉内野手、田村俊介外野手が写る写真が「SmartFLASH」(週刊誌「FLASH」のウェブ版)に掲載され、大きな波紋を呼んだ。会社役員とツーショットで写真に写っていた矢野は無期限で3軍降格となったが、小園のみが1軍でプレーを続けていたことから、SNS上で「小園の口から否定させるべき。組織としての意識が甘すぎる」、「球団は記者会見を開いて説明責任を果たすべき」など広島の球団フロントの対応に批判が集まっていた。
低迷が続く状況でのゾンビたばこ騒動は、球団の大きなイメージダウンとなった。過去にプロ野球の世界で多くの名選手を輩出している強豪大でコーチを務める指導者が漏らす。
「今年は上位指名が期待される選手がいるのですが、『広島には行きたくない』と。理由は『自分が成長できる環境だと感じないから』ということでした。実際に指名されたらどうなるか分かりませんが……」
独立リーグの監督もこう証言する。
「ウチはNPBを目指す選手たちが集まってきているので、基本的に12球団OKですが、ある投手と面談した際に『できれば広島は行きたくないです』と話していました。ゾンビたばこの一件だけでなく、本気で優勝を目指すチームに見えないことがネックになっていましたね」
くすぶる若手
カープは16年から球団史上初のリーグ3連覇を達成したが、19年以降は7年間で6度のBクラスと優勝争いに加われないシーズンが続いている。外部補強に積極的でないため、若手の育成がチーム強化の生命線となるが、頭角を現したかに見えた中村奨成、末包昇大がファームでくすぶったままだ。FA権を取得した床田寛樹、坂倉将吾が今オフに権利を行使して他球団に移籍すれば、大幅な戦力ダウンは必至である。
前述の広島OBは危機感を口にする。
「一昔前も広島はアマチュアの選手から人気の球団だったかと言えば、そうではない。当時は軍隊と呼ばれる並外れた練習量を敬遠されたのが大きな理由でしたが、現在は状況がまったく違います。チームの規律が乱れて緩い集団になり、ファンから見放されてスタンドに空席が目立つようになっている。大げさな話ではなく、球団存続の危機と言っていい。アマチュアの選手から『入団したくない球団』と言われても仕方ありません。信頼を回復するためには、フロントと現場の体制を刷新する必要がある。選手の大幅な入れ替えも考えるべきです。低迷の責任を取って新井貴浩監督が退任するだけでは、球団の体質は変わりません」
若手の台頭に期待
登録抹消された小園の処遇をどうするかも、球団の姿勢が問われている。広島を取材するスポーツ紙記者は期待を込めて言う。
「最短の10日で戻すようだったら、球団の覚悟に疑問符が付きます。小園がいないのは戦力的に痛手ですが、若手が台頭して変わった姿勢を見せてほしいですね」
苦しい戦いが続いているが、逆転でのCS進出に望みがなくなったわけではない。佐々木泰、名原典彦が台頭し、ベテランの秋山翔吾、菊池涼介も奮闘している。投手では高卒4年目のドラフト1位右腕・斉藤優汰が7月中旬から先発ローテーションに入り、大卒3年目左腕の高太一が17ホールド、伸び悩んでいた27歳右腕の遠藤淳志が15ホールドとセットアッパーとして活躍している。応援してくれるファンのためにも、残りの試合で全力を尽くしてほしい。
関連記事【「ゾンビたばこ売人」と肩組みショット「小園海斗」に注がれる“厳しい視線” 昨季の首位打者も今季は打撃低調、守備にも不安 「レギュラー剥奪も選択肢のひとつに」】では、小園についてチーム内から聞こえてくる、シビアな評価について詳報している。メジャー移籍を狙う小園がWBCで露呈してしまった“弱点”とは――。
デイリー新潮編集部
