鹿児島読売テレビ

写真拡大

 熊本地震の影響で、運転の見合わせが続く九州新幹線の新水俣と熊本の間について、JR九州は、来週再開の目途を示すとしています。10年前の熊本地震では13日後に全線で復旧した新幹線。今回、復旧に時間がかかっているそのワケは――。

 先月、夏休みの序盤に発生した熊本地震。九州経済調査協会によると、地震発生後、県内を訪れた人は、去年の同じ時期と比べ2割近く減りました。

 九州新幹線は、地震から3週間が過ぎた今も、新水俣と熊本の間で運転を見合わせ、夏休みやお盆の人の移動に大きく影響しています。そうした中、19日、JR九州の古宮洋二社長が、被害の詳細を説明しました。

(JR九州・古宮洋二社長)
「一番損傷の激しい新幹線の高架橋。ここに推定ですけど、日奈久断層が通っているというところ」

 断層付近の3つの橋脚が新八代方向に40センチ前後移動。さらにそれぞれ10センチから36センチ沈下しました。橋脚を支える部分も引っ張られ変形しています。また、新八代駅も屋根を支える柱のボルトが破断し、再び大きな地震があれば屋根が落ちる恐れが。地震による被害は、約900箇所に上っていて、1両40トンを超える新幹線の走行に耐えられるか最終検証しているといいます。

 2016年の熊本地震では、熊本駅から車両所に向かっていた回送列車が脱線したものの、13日後には全線で再開しました。

(JR九州・古宮洋二社長)
「前回は、構造物はあまりやられていなかったが、今回は、構造物がやられているというところが一番の違い。新八代駅が、倒壊寸前になるとも思っていなかったし、構造物の関係が今回の一番の被害の大きさの特徴」

 古宮社長は、徐行での運転再開の可能性も含め、来週中に全線再開の目途を示したいと説明しました。

 地震から3週間余り経ちましたが未だ全線復旧の目途が立たない九州新幹線。19日の会見で、10年前の熊本地震のときと違う被害の深刻さが見えてきました。前回は、回送列車が脱線したほか防音壁など約200か所で被害が見つかりました。

 一方、今回は幸い脱線はしなかったものの、駅舎や高架橋といった構造物の損傷やレールの歪みなどが約900か所に上っています。ここが、地震から13日後に全線で復旧した10年前との大きな違いだということです。

 現在、補修作業を進めながら安全性について最終検証しているということで、来週中にも復旧の目途が示される予定です。