現存コンクール・デレガンス最古の威厳 BMW 328がベスト・オブ・ショー コンコルソ・ヴィラ・デステ2026(1)
現存コンクール・デレガンスとして世界最古
今へ続くコンクール・デレガンスとして最古となる、イタリアのコンコルソ・ヴィラ・デステ。今年は5月15日から3日間開かれた。そこで存在感を示したのがBMWで、328「ビューゲルファルテ」が、最優秀賞の「ベスト・オブ・ショー」に選ばれた。
【画像】コンコルソ・ヴィラ・デステ2026とフオーリ・コンコルソ2026の様子 主な受賞車たち 全108枚
元フィアットのデザイン部長、ロレンツォ・ラマチョッティ氏率いる審査員によって、今年の代表に選出されている。1937年式メルセデス・ベンツ540K スペツィアル・クーペや、ザガート・ボディの1957年式フェラーリ250 GTなど、有力候補を抑えて。

コンコルソ・ヴィラ・デステ2026のベスト・オブ・ショーに選ばれた、BMW 328「ビューゲルファルテ」
このBMWは、イタリアの公道レース、1940年のミッレ・ミリアに出場したワークスマシン。1937年式をベースに軽量なボディへ換装され、総合6位に入賞している。ちなみに、BMW 328ツーリング・クーペが同年の総合優勝に輝いた。
会期前日には、BMWはアルピナの未来を指し示すコンセプトカー「ビジョンBMWアルピナ」をお披露目してもいる。BMWが、話題の中心にあったといっていい。
2026年のコンペは非常に多彩な54台
今年のコンペティションにノミネートしたのは、54台。ガスタルディ家が1世紀以上守り続けてきた1923年式SPA ティーポ23から、ケーニグセグのV8エンジンを搭載した最新のキメラK39まで、非常に多彩な顔ぶれになっている。
「ベスト・オブ・ショー」に次ぐ栄誉、一般投票で選ばれる「コッパドーロ・ヴィラ・デステ」に輝いたのは、1963年式メルセデス・ベンツ300SL ロードスター。これまでレストアされておらず、見事な状態が今に保たれている。

イタリア・コモ湖の湖畔で開かれた、コンコルソ・ヴィラ・デステ2026の様子
現オーナーは、アメリカ人のエリック・ブルメンクランツ氏。オリジナルのハードトップに加えて、ラゲッジラックにスーツケースを背負い、リアタイヤにはスノーチェーンを履くという、こだわりのスタイルが来場者を大いに沸かせた。
すべての傷が物語の象徴として、レストアなしで年月を美しく重ねたクルマへ贈られる、クラスF賞には、1969年式デ・トマソ・マングスタが輝いた。300SL ロードスターも、候補の1台ではあったが。
フェラーリ375MMにランボルギーニ・ミウラ SVも受賞
ベスト・サウンド賞に選ばれたのは、1954年式フェラーリ375MM。ヤングスターズ・チョイス賞には、1928年式ブガッティ・タイプ37が選出された。
1923年から1934年のラグジュアリー・モデルへ与えられるクラスA賞は、1931年式ドラージュD8。1950年代の可憐なモデルへ贈られるクラスC賞には、1952年式フェラーリ212 クーペ・スペチアーレが選ばれている。

「コッパドーロ・ヴィラ・デステ」に輝いた、メルセデス・ベンツ300SL ロードスター(1963年式)
「太陽とともに走る」コンバーチブルへ贈られる、クラスD賞を獲得したのは、1958年式BMW 507。高速道路が似合うグランドツアラーへ贈られるクラスG賞には、1971年式ランボルギーニ・ミウラ SVが選出された。
息子が手に入れたフォルクスワーゲンW12ナルド
2000年に作られたフォルクスワーゲンW12ナルドは、熟成されたスーパーカーへ贈られる、クラスH賞を獲得。フェルディナント・ピエヒ氏を父に持つグレゴール氏が現オーナーで、「自分はこのクルマとともに育ちました」と、過去を振り返る。
「1997年にデザインスケッチを目にして以来、憧れのヒーロー・モデルになってきました。最近までフォルクスワーゲン・グループが所有していたのですが、2025年11月に売却が決まり、今しかないと決断したんです」

フォルクスワーゲンW12ナルド(2000年)
「これは、(テストコースの)ナルドで世界記録を生み出すため製作されました。記録を残した2002年の挑戦に向けて用意された、予備のW12エンジンとトランスミッションが載っています。1台だけ試作された、唯一無二といえる量産前提のモデルなんです」
「イタルデザインが量産体制を整えた直後、計画は白紙になりました。公道走行できるように登録して、息子たちとドライブに出かけるつもりです。父への敬意を示すため、後世に残す必要もあると思っています」
一般公開のクラシック・イベントも同時開催
会場には多くの著名人が参集していたが、BMWグループのデザインを取り仕切るエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏へお気に入りのクルマを伺うと、ランボルギーニ・カウンタック LP400を挙げた。「自分は1970年代のクルマが好きなんです」
「ブラウンのボディが、本当に素晴らしい。大胆なフォルムでありながら、そのカラーをまとう姿へ見惚れてしまいました。陽光で目にすると、一層特別に感じられますね」

ランボルギーニ・カウンタック LP400(1974年式)
イタリア北部、コモ湖を会場とする同コンクールだが、近隣のヴィラ・エルバでは一般公開のイベントも開かれた。前述の受賞車を含む、極めて貴重なクラシックカーによるパレードは、インスタ映え間違いなしの光景になった。
テーマ毎の車両展示も、見応え充分。イタリアの警察車両や、BMW M3誕生40周年を記念した車群、ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)のレーシングカー、各ブランドのオーナーズクラブなど、見飽きることのない内容だったことは、いうまでもない。
画像協力:BMW、フオーリ・コンコルソ
コンコルソ・ヴィラ・デステ2026(2)では、UK編集部の注目車両をご紹介したい。

