吉松県議「一人一人が態度を明確に」 蔵内議長の辞職勧告決議案を提出 福岡県議会
福岡県議会の正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑などについて、新たな動きです。自民党県議団の幹部に多額の現金を支払ったと証言した吉松源昭県議が14日、蔵内勇夫議長に対する議長職の辞職勧告決議案を提出しました。
■吉松源昭県議
「(蔵内議長の)議長職の辞職勧告決議案を提出すると決意しました。」
14日午後1時ごろ、報道陣の取材に応じた吉松県議は、蔵内議長に対する議長職の辞職勧告決議案の提出を表明しました。
■吉松県議
「金銭授受問題、高額な海外視察、熊本地震後の対応と『ネパールは天国だった』という発言、ワンヘルス事業。」
■吉松県議(7月7日)
「人の弱みにつけ込んだカツアゲ、またはみかじめ料的な要求であったと私は理解しています。」
2020年6月から1年間、議長を務めた元自民党の吉松県議は7月、自身の議長就任前に自民党県議団の幹部におよそ2000万円を支払ったと証言していました。
FBSの取材に対し、複数の正・副議長経験者が金銭の授受があったと証言する一方、名指しされた自民党県議団の幹部らはいずれも否定しています。
■蔵内勇夫議長(7月17日)
「僕は議会人事についての金銭のやりとりは一切やったことはありません。」
これまでの取材に金銭の授受はなかったと否定した蔵内議長は、時間がかかるなどとして、日本弁護士連合会のガイドラインに基づく第三者委員会の調査を否定してきました。ところが。
■蔵内議長(8月5日)
「金銭授受に関して、県議会として日弁連のガイドラインに基づく第三者委員会設置を弁護士会に要請したいということになりました。」
一転、蔵内議長は第三者委員会による調査を行うことを表明しました。
その理由については「法律や経費、時間的な問題があった。法的に設置が可能と判明した」とした上で、「私自身も第三者委員会の調査ができるならベストだと思っていた」と釈明しました。
■蔵内勇夫議長(6月11日)
「海外旅行は続けます。この考えは一切変わることはありません。あ、海外旅行ではありません、海外活動です。」
県議会では、海外視察の費用も高額だと指摘されています。
8月6日、現職県議の任期中である過去3年間に行われた海外視察23件の費用が公表され、総額は2億6000万円余りでした。
宿泊費の最高額は、2024年2月のフランスでの議長の1泊の費用16万9000円で、基準額の6倍以上など、19件で基準額を超えていました。
そして、蔵内議長が旗振り役となっている、人と動物、環境を一体的に守る「ワンヘルス」の取り組みが目的だった海外視察は7件ありました。
ワンヘルス政策をめぐっては、服部知事が12日、「県民から疑念や疑問がまだある」として、まだ始まっていない新たな事業は当面、凍結する考えを表明しました。さらに。
■蔵内議長(8月5日)
「ネパールは天国だった。」
海外視察に批判の声が上がる中、世界獣医師会の用務で行ったネパールの出張をめぐる発言でも、熊本地震の被災者を傷つけたなどと批判されました。
こうした一連の動きについて、吉松県議は厳しく批判しました。
■吉松県議(8月14日)
「総合的に考えた時、蔵内議長は県議会を代表する議長としての信任を失っていると私は判断しています。」
その上で議長職の辞職勧告決議案を提出する方針に至ったと説明しました。
一方、これまでの取材に対し、蔵内議長は一貫して議長職の辞任や議員辞職を否定しています。
■蔵内議長(8月10日)
Q.議長職も任期までとどまる?
「うん。」
Q.議員辞職は否定する?
「僕なんで(議員辞職を)しなきゃいけないんだろうか。まだ匿名で私に何かお金を渡したとおっしゃっているんでしょ。私はぜひその人にお会いしたいんだよね。十数年前の話であって、本人の勘違いもあるんじゃないかと思うんですよ。」
こうした中、8月上旬、蔵内議長の名前で支援者に届いた文書が物議を醸しています。
『一部議員の突然の告発に扇動されたマスコミと世論による批判の嵐にさらされ、県議会のみならず福岡県の名誉さえ地に落ちた』
さらに、「責任を痛感している」とした一方、金銭授受は「身に覚えがない」と重ねて否定し、「外部有識者の調査で真相が明らかにされる」と釈明しています。
こうした内容について、金銭授受を告発した吉松県議は反論します。
■吉松県議(8月14日)
「そう批判される事柄があるから批判が起きていて、火がないところに煙は立たないように、批判される物事がないところに批判は起きない。」
その上で、県議に向けて呼びかけました。
■吉松県議
「みんな蔵内議長が怖い。だから何も言えない。それが福岡県議会の実態であれば、変えなければなりません。蔵内議長を引き続き県議会の代表で信任するのか、それとも信任しないか。県議一人一人が態度を明確にすべきだと考えます。みんな蔵内議長が怖いで終わらせてはいけません。」
議案を提出した吉松県議は今後、各会派に賛同を呼びかけ、17日に開かれる臨時議会で辞職勧告決議案の可決を目指す方針です。
突如、浮上した蔵内議長に対する議長職の辞職勧告決議案に、自民党県議団をはじめ、各会派がどのような対応を取るのか、その行方が注目されます。

