《改名で堕ちた地獄》「細木数子先生はカメラが回るとキツくなる」 突然の“モンキッキー改名”で仕事ゼロに…おさるが明かす傑女の“舞台ウラ”と“意外なホンネ”

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 Netflixドラマ『地獄に堕ちるわよ』が4月に配信され、大きな話題になった。本作は2000年代に『ズバリ言うわよ!』(TBS系)などのテレビ番組で活躍した占い師・細木数子さん(享年83)の半生を描き、いまも多くの人々の心をわしづかみにしている。

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 しかし同作には、細木さんを語る上で欠かせない"ある芸人"のエピソードが登場しない。バラエティ特番『史上最大の占いバトル ウンナンVS細木数子!』(TBS系)にて、細木さんの提案で"モンキッキー"へと改名したものの、次第に活躍の場が減ってしまったお笑い芸人・おさる(57)である。

 当のおさる本人はいま"地獄"にいるのか、そしてこのドラマをどう見ているのか──。今だから話せる心境を聞いた。【前後編の前編】

改名で毎日あった仕事がゼロに

──『地獄に堕ちるわよ』はご覧になりましたか。

「配信が始まってすぐ見ました。妻(タレント・山川恵里佳さん)と一緒に。いや、すごい面白かったです。全9話を一気に見終えました。どこからがフィクションで、どこまでが本当かわかりませんが、あんなに激しくてドラマチックな人生だとは全然知らなかったので」

──ドラマでは、おさるさんの改名エピソードは描かれていませんでしたね。

「私の改名の話なんて、細木先生の激動の人生からすればほんの小さなことですから。それに、当時の収録を振り返ると、私が芸人として笑いをとりにいかず、ガチで『もっと売れるにはどうしたらいいか』という相談をしてしまったんです。だから、番組としてはインパクトが弱かったと思うんです」

──改名を迫られて、本音はどうだったのでしょうか。

「実は、あのとき突然、改名を提案されたわけじゃなかったんです。その2年くらい前から関西の番組でご一緒するたび、『あなた、今は売れているからいいけど、名前が良くないのよね』と言われていたんです。だから、あの番組で『えっ、改名!?』というショックはなかったんですよ」

──"モンキッキー"という名前は気に入っていたのですか?

「"そうか、その名前がいいんだな"と受け入れた、という感じかなぁ。もともと"おさる"という芸名も、私の子どもの頃からのあだ名とかではなく、ただ僕がさる年生まれで、そして活躍されてる明石家さんまさんの"さんま"ような、ひらがな3文字で、親しみやすい生きものの名前、というだけで決めたものだったので、それほどこだわりはありませんでした」

──改名後、運気が上がるどころか、お仕事は減ってしまったとか。

「毎日あった仕事がゼロになりました。結局、"モンキッキー"で8年やって、元に戻しました。細木先生の事務所にお断りの電話を入れて。『いいわよ。命がけでがんばって』とのお言葉をいただきました。怒ってくれないんだな、と残念でした。いま思えば、名前を戻すときは、自分でもっと話題になるような動きをしなきゃいけなかったですよね」

──じゃあ、細木さんを恨んだりは……?

「とんでもない。先生が改名してくれたおかげで話題になって、こうして今も細木先生がらみのお仕事をいただけるわけですから感謝です」

──恨んでいないのは意外でした……。

「一時期仕事がゼロになったのは、僕の努力が足りなかった、と思っています。先生とは番組で共演すると一緒にお食事をさせていただいたりして、そのたびに『見聞を広めなさい。勉強しなさい。そうしないと人気はすぐに落ちるわよ』としきりに言ってくださっていたんです。それを私がしっかり受け止めず、聞き流してしまっていたのがいけなかったんです」

細木さんは「カメラが回るとキツくなる」

──ドラマでは、非常に気性の激しい女性として描かれていました。実際の細木さんはどんな方でしたか。

「テレビに映っているときの厳しい口調は、番組を盛り上げるための演出だと思います。収録前、廊下ですれ違うと『今日もよろしくね!』『うまく返してよ!』なんて、いつも優しく声をかけてくださいましたから。

 以前、ある番組のドッキリ企画で、"フランスにいる先生の前に私がいきなり現れる"というロケをやったことがありました。そのとき、先生は『驚かせた罰として私をエスコートして、フランスを回りなさい!』と怒ってくださったんです。本来なら、私はドッキリが終わったらサッサと日本に帰るところ。それが、先生を案内させていただいたおかげで、番組での出番が大幅に増えました。

 日本でも同じようなドッキリを仕掛けたとき、カメラが止まると、細木先生は『あんた、どれぐらいここで待ってたの?』『お腹減ったでしょ。ちょっと撮影をここで一休みして、みんなで食事しましょう』と気遣ってくださいました。でも、カメラが回るとキッとなる」

──そのほうが番組として面白い、とわかっていたわけですね。

「"モンキッキー"に改名後、お笑いの仕事は減りましたけど、改名後の最初の番組で、妻に出会って結婚することができたので、運気が上がったおかげ、と思っています」

 細木さんとの出会いを経て、仕事ゼロの"地獄"から一転、最愛の妻との結婚を引き寄せたおさる。続く後編では、世間の「恐妻家」イメージを覆す温かな夫婦の絆と最高月収1000万円を叩き出すという、現在の意外すぎる職業についても直撃した。

(後編につづく)

(取材・文/中野裕子)