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熊本県内では、今も約3800人が避難所に身を寄せていますが、この数字に含まれない「自宅が被災しながらも避難所に行けない人・行かない人」がいます。なぜなのか、取材しました。

【写真を見る】"遠慮"や"防犯" 震度7の熊本で避難所に行けない・行かない被災者 支援が届きにくい在宅・車中泊避難の深刻な実態

氷川町は震度7を観測しました。

氷川町の防災無線「自宅で避難されている方、車中泊をされている方へ、避難所を開設していますのでぜひご活用ください」

午前と午後の2回、防災無線で地域住民達に避難所の活用が呼び掛けられています。

震度7の街で――

記者「氷川町の住宅街では、住宅の外壁が倒れて道路をふさいでしまっています」

この地域で被災した木村司さんです。

自宅で避難生活 木村司さん「飛ばされた。飛ばされてあわてて這って行ったけど、ちょっとしか動ききらんやった」

避難所に行かない・行けない理由――

家族にけがはありませんでしたが、自宅は大きな被害を受けました。避難所に行くことも考えましたが、当初は車中泊、今は自宅で生活を続けています。

妻 エミコさん「トイレに行く頻度が高い。避難所は団体でしょ。1人部屋という訳ではないから迷惑かけるから行かない」

自宅を選択――

また、耳が聞こえにくい夫の司さんと大声で会話することで、周囲の迷惑になるのではないかと、自宅にとどまることを選んだと言います。

避難所に行かない・行けない理由――

震度7の宇城市で靴店を営んでいた山口孝政さん(47)は、自宅兼店舗が傾きました。

靴店を経営 山口孝政さん「一番奥のシャッターは閉まったのですが、こことここが多分、地震で傾き閉まらなくなりました。よそに行きたくても行けなくて」

シャッターが閉まらず、入り口は空きっぱなしの状態になっています。避難所に行きたくても行けない理由がここにあります。

火事場泥棒――

靴店を経営 山口孝政さん「火事場泥棒ですか。そういうのが何件か起きていると、話しを近隣者から聞いて」

店内には、商品やパソコンなどの貴重品が残っているため、自宅を離れることができません。そのため、山口さんは、両親とともに自宅の敷地内での車中泊避難を選びました。

靴店を経営 山口孝政さん「ガソリンをどのくらい使うか心配だったので、とりあえず窓を開けてどれくらいエアコンを使用せずに生活できるかを最初少しやってみた」

"危険"とされる家を離れられない――

山口さんの自宅は、応急危険度判定で「危険」とされましたが、今は、自宅を離れることができません。

熊本県は、車中泊を含め、避難所に行かない選択をする人について把握が難しく、物資などの支援が行き届きにくいことを課題としています。

熊本県 木村敬 知事「戸別訪問などを重ね、しっかりと情報、必要な物資が届くように努めたい」

10年前の熊本地震では、死亡した275人のうち225人が災害関連死でした。