中東情勢の悪化で混迷するF1界 マレーシアでの緊急開催が9年ぶり復活の可能性も浮上 舞台裏で交錯する“思惑”とは?

今季も激しい争いが繰り広げられているF1。だが、そのレースに戦火の影響が…(C)Getty Images
悪化する中東情勢の影響で今季のF1世界選手権にマレーシアGPが追加される可能性が出てきた。
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6月に米国とイランの間で結ばれた停戦合意がなし崩しとなり、今秋のアゼルバイジャンGPとシンガポールGPの間に入る可能性が囁かれていたバーレーンGPの開催が難しくなってきた。そこでF1側が代替開催の可能性をマレーシア政府に打診した模様だ。実際に開催が決まれば、2017年以来、9年ぶりの復活となる。
同国のモハメド・タウフィク・ジョハリ青年スポーツ大臣は、現地時間7月24日に「バーレーンGPの代替としてセパン・インターナショナル・サーキットでF1レースを開催する可能性に関する予備的な情報を受け取った」との声明を発表。マレーシアでは、F1開催がなくなってからも2輪のモトGPを続けており、選手やチームスタッフの宿泊先などを確保できるのであれば、代替グランプリの受け皿として十分に機能できる見通しだ。
マレーシアGPを押さえる意義は大きいという。中東情勢の今後が不透明で、シリーズ最終盤のカタールGP、アブダビGPの2連戦も開催不可能となる恐れもある。本来はシーズン24戦が組まれていたが、4月に予定されていたバーレーンGP、サウジアラビアGPが中止となり、最悪の場合は4戦減の全20戦となる恐れもある。
しかも展開次第では、終盤2戦がなくなった時点で優勝争いの行方が決することも考えられ、チャンピオンを逃した陣営からクレームがつくこともあり得る。終盤2戦については、ポルトガルGP(ポルテマオ)が代替候補として浮上しているようだが、一つでも多くのF1が開催できるサーキットを確保したいというのが、F1側の偽らざる本音だろう。
マレーシアGPの開催日程を組む場合は、アゼルバイジャンとシンガポールの間の10月2〜4日となり、準備期間はわずか2か月しかない。それでもマレーシア側も将来的にはF1グランプリを複数年で復活開催させたいとの腹づもりもあり、ここでたっぷりと恩を売っておくのは長期的な視野に立っても悪い話ではない。

