スポニチ

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 ロッテ浦和で22日に行われたファーム・リーグのロッテ―オリックス戦が、熱中症疑いによる体調不良選手続出のため、4回途中でノーゲームとなった。三重県桑名市の最高気温40・6度など、全国で2日連続の酷暑日を観測。日本野球機構(NPB)によると猛暑が起因の試合中止は1軍公式戦ではなく、2軍戦も確認できる範囲ではないという極めて異例の事態となった。猛烈な熱波が、スポーツ界にも深刻な影響を及ぼしている。

 先頭で空振り三振に倒れた和田が、ベンチに座ったまま下を向いて動けなくなった。正午開始だった試合の4回、攻撃中だった。周囲の選手から背中をさすられ、首の後ろに氷のうを当てるなど処置を受ける。ベンチはブルーシートで覆われ、試合は中断。救急車で埼玉県内の病院に緊急搬送された。宮崎も体調不良を訴えた。

 50分の中断後、場内に「本日は大変気温が高く、選手ならびにお客さまの安全を考慮し、試合の続行が難しいと判断されたため、ノーゲームとさせていただきます」とアナウンスが流れた。球団によると、試合中にロッテから審判団に相談し、対戦相手にも確認の上で中止を決定したという。気象庁によると、球場があるさいたま市の試合開始の正午時点で気温は36・7度。午後2時過ぎには39・1度と、40度に迫った。

 グラウンドレベルではさらに気温が高かった可能性もある。ロッテ球団広報は「熱中症の疑いがある体調不良者が複数発生したため、主催球団より審判に相談、対戦球団にも確認の上、中止を決定しました」と説明した。

 NPBは懸案の猛暑対策として昨年から、1軍は7、8月の屋外球場でのデーゲームを開催していない。それでも21日には甲子園のナイターで、DeNA・伊勢が熱中症の症状のため緊急降板した。ベルーナドームでは、昨年は西武・今井(現アストロズ)が、24年はロッテ・小島が「息ができずに死ぬんかと思った」と同症状でマウンドを降りている。

 2軍はさらに過酷な環境だ。全ファーム球場は屋外で、ほとんどにナイター設備がない。昨年8月に行われた日本プロ野球選手会とNPBの事務折衝では、選手会側が2軍戦も1軍本拠のドーム球場開催を増やすように提案。今季は午前10時台開始の「モーニングゲーム」も開催しているが、猛烈な暑さに対策が追いついていない。

 気温上昇は世界的に深刻な問題となっていて、今回のW杯北中米大会でも天候や気温にかかわらず飲水タイムが設けられた。球界では、地方大会が本格化している高校野球は8月に甲子園大会が待ち受ける。スポーツ選手の鍛え上げた肉体でさえ悲鳴を上げる猛烈な暑さ。今年の夏は重大な被害が懸念される。

 ≪サブロー監督「本当真剣に考えないと」≫和田は病院で点滴などの処置を行った後に球場に戻り、その後帰宅して静養した。23日もファーム・リーグのロッテ―オリックス戦(ロッテ浦和)は、練習時間の短縮、室内練習メニューを増やすなど対策を取って予定通り開催。和田は大事を取って休む予定だ。昨年途中まで2軍を指揮したサブロー監督は「めちゃめちゃ暑くて地獄。風がなくてグラウンドは50度近く出てるんじゃないか。球団とは話をして、本当真剣に考えないとダメ」と話した。

 【球界の主な酷暑対策】

 ☆大型送風機増設 西武の本拠地・ベルーナドームでは内野やバックネットエリアにロングファン、サーキュレーターを導入。換気と空気の流れの促進目的。

 ☆大規模ミスト導入 広島の本拠地・マツダでは大規模な霧の演出システム「大雲海」を導入。超濃密なミスト空間をつくった。同じくベルーナドームでもミスト噴射装置を設置。

 ☆甲子園2部制&クーリングタイム 高校野球の夏の甲子園では24年から酷暑の時間帯を避けるため「午前」「夕方」の2部制を導入。また、23年夏からは熱中症対策として5回終了後に8分間の休息、身体冷却期間「クーリングタイム」を実施。冷房の効いた室内への移動、アイススラリーや経口補水液の摂取などにより深部体温の低下を促している。