韓国メディからのまさかの質問にも誠実に答えた森保監督。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部)

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 7月2日、北中米ワールドカップを闘い終えた日本代表の選手団が成田空港に到着。およそ500人のファンやサポーターがロビーに押し寄せて激励の言葉をかけ、スーツ姿で登場した森保ジャパンの面々をねぎらった。

 夕方には森保一監督の記者会見が行なわれ、大勢の報道陣が会場を埋め尽くした。さまざまな質問に懇切丁寧に答える指揮官だったが、意外なところから意外な質問が飛んだ。韓国メディアの記者からで、「韓国代表は過去最悪だったという声があるんですが、今回の韓国代表をどう評価されていますか? 改善へのアドバイスがあれば聞かせてください」というものだった。

 今大会の韓国代表はグループステージを1勝2敗で終えて敗退。以前から燻っていたホン・ミョンボ体制への国民の不満がふたたび爆発し、凄まじいバッシングに晒されている。国家元首であるイ・ジェミョン大統領までもが公式Xで公然と監督や協会を非難し、ホン・ミョンボ監督は責任を取って辞意を表明。それでも世論の怒りは収まる気配がなく、韓国政府はサッカー協会に対して「特別監査」に乗り出す意向を発表した。混沌とした情勢はまだまだ続きそうだ。

 かなりデリケートな側面を持つ質問だが、森保監督は「韓国の状況をすべて知っているかと言われば、ほとんど知らないところがあるので、軽々しくコメントできることは少ないかなと思いますが」と前置きしたうえで、次のように私見を述べた。

「ホン・ミョンボ監督とはプライベートでも会って話したことがありますし、E1(東アジア選手権)でも対戦して、ライバルとしても、そして友人としても、お付き合いさせていただいている。そのなかで、過去最悪ってことはないかなと思います。

 本当に国のために身を粉にして頑張っておられると思いますし、今回のワールドカップに関しても、グループステージは突破できなかったかもしれないですが、世界の強豪と戦うなかで一勝はしっかりと取れている。3試合目は難しい舵取りをしなければいけないなか、思ったような結果は出なかったのかなと思いますが、結果を出すための努力は最大限にしていると思います。

 最終的に我々も結果が出たかと言うと、目標としたところには達成できていないですし、結果はプロの世界で、代表の舞台で問われるところはもちろんあると思いますが、すべて結果論でやってきたことがダメだったかというと、そうではないと思います」
 
 こう主張したうえで森保監督は、「韓国のどれほどの方々が批判的に考えているかどうかは分かりませんが、ホン・ミョンボさんをはじめとするスタッフや選手が本当に国のために頑張ってきたということも考えていただいて、称賛もあってもいいのかなと思います」とコメント。そして最後に、「韓国の方々も、サッカーに関係している方々は頑張っていると思いますので、はい、 あの、褒める報道をしてあげてください」と呼びかけて笑みを浮かべた。

 会見の様子はすぐさま韓国でも報じられ、小さくない反響を呼んだ。

 全国紙『スポーツ朝鮮』は「日本代表監督から驚きの発言が飛び出した。彼は異例の質問ながらしっかりと応え、ホン・ミョンボ監督を擁護。森保監督のコメントには強い信念を感じられ、結果だけで物事を判断する風潮に苦言を呈したのである」と紹介。さらに『Xports News』は「注目に値する発言で、まさか森保監督がホン・ミョンボ監督をかばうとは思いもよらなかった。慎重に言葉を選びながら、自身の考えを明確に示した」と伝えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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