ウクライナ国籍のインフルエンサー、マリア・コバルチュクさん(Instagramより)

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「あの国にはもう決して戻りません」──ドバイの"人身売買パーティー"に参加させられたウクライナ国籍のインフルエンサー、マリア・コバルチュクさん(21)が5月2日(現地時間、以下同)、海外メディアの取材に応じ、新たに"事件の裏側"を告白した。

【写真】腕と脚、脊椎が折れ血まみれになった状態で発見されたというマリアさんの現在の姿

 マリアさんは昨年3月12日、ドバイの道路脇で腕と脚、脊椎が折れて血まみれになった状態で発見された。血まみれになる前に彼女が参加していたのは、昨年5月に日本のSNSで話題となった"ドバイヤギ案件"と呼ばれる海外出稼ぎ案件の1つだと見られている。湾岸諸国の社会情勢に詳しいジャーナリストが語る。

ドバイに限らず、中東の湾岸産油国では、王族や富裕層が世界各国の女性をコンパニオンとして招いてパーティーをすることがよくあります。単発のものでは、1回5万ドル(約780万円)という高額報酬を提示されることもままあり、『1回くらいなら』と応じてしまう女性が後を絶たないようです。

 実際、インフルエンサーやモデルから『性的行為を伴う人身売買パーティーに誘われた』という苦情が、現地の人権団体に多数寄せられています。

 マリアさんのケースでは、ドバイのホテルで知り合ったロシア実業家の息子(19=当時)から『プライベートジェットで(次に訪れる予定だった)タイまで連れて行くよ』との誘い文句に期待してパーティーに参加した結果、参加者の男たちから強引に性行為を迫られ、抵抗したところ頭皮を剥がされるなどの激しい暴行を受けた挙句、高所から道路に投げ落とされたといいます」

 マリアさんは重傷を負った状態で発見された後ですぐに病院へ搬送され、複数回の手術を受けたのち、5日間、人工呼吸器を使いながら命を繋いだという。医療報告書によると、彼女は下部脊椎の破砕や、四肢や鎖骨などのいたる箇所に多数の骨折が見られ、また頭皮と頭蓋骨には広い範囲で外傷があったという。

 今年3月には、NEWSポストセブンの取材にマリアさんが応じ、壮絶な治療とリハビリの過程を明かしていた。

「(治療のため)合計10回の手術を受けました。寝たきり状態が4か月続き、その後、長いリハビリ期間を経て車椅子生活に移行しました。

 いまは松葉杖を使用して生活しています。左足に問題があり、11回目の手術が必要になるかもしれないんです。しかも手術後は歩行が難しくなる可能性がある。それは避けたいので、カルシウム不足を補い、理学療法にも取り組んでいます」(マリア・コバルチュクさん)

新たに明かした"事件の裏側"は…

 冒頭のセリフは、マリアさんが英タブロイド紙「デイリー・メール」の取材に対する発言だ。彼女は、事件後のドバイ当局による"ひどい対応"について語ったという。前出・ジャーナリストが語る。

「事件後にマリアさんが感じたことは、ドバイ当局が被害に関わる情報の信用度を下げるために全力を尽くしたと考えられる数々の"仕打ち"でした。

 搬送先の病院では、当局がマリアさんのパスポートを預かっていたにもかかわらず、実際とは異なる名前や年齢で入院手続きがなされ、診断結果は『何らかの腸感染症』として処理されたと主張。また、スマホは取り上げられ、現在まで返却されていないそうです。

 さらに加害者の男性らは一時的に勾留されたものの、1日と経たずに釈放。現地メディアも当初は『人身売買事件が起きた』と報道を出しましたが、すぐに取り下げられ、捜査は初期の段階で打ち切られたようです。パーティーの参加者は、主に実業家やその関係者ら。事件の真相を握り潰すコネクションが確実にあった、とマリアさんは考えているようです」(同前)

 現在、マリアさんはノルウェーに住み、メイクアップアーティストとして再起を図っている最中だという。同紙の取材の最後に、彼女はドバイへ旅行する可能性のある若手インフルエンサーに向けて「決して注意を怠らず、誰も信用しないでください」とメッセージを発信した。

 これ以上、被害者が生まれないことを祈るばかりだ──。