「途中から出ている人が3点取っている」細谷真大も誇らしげ。レイソルの“分厚い選手層”。計算できる戦力がベンチにずらり
「決定機を外した後でしたし、ホームで満員の中で決めなかったら9番じゃないって思っていたので、決めて良かったです」と日頃、あまり感情を表に出さない細谷も興奮気味に語っていた。
こうなると防戦一方だった浦和の守備組織は耐えきれなくなる。最終的には小西が逆転弾を挙げ、久保もダメ押しとなる4点目をゲット。後半だけで4得点の柏が4-2のミラクル逆転劇で勝利。勝点を50に伸ばし、暫定首位に浮上したのである。
ご存じの通り、今季の柏はロドリゲス監督のチルドレンである小泉佳穂、渡井理己らを補強。いち早くチームの完成度を高めたが、夏の移籍市場でも積極的なアクションを起こし続け、瀬川と小西、馬場晴也、小見洋太、永井堅梧という即戦力の5人を獲得した。
着実な戦力の上積みがチーム力の向上につながっているのは間違いない。そこは夏場の補強がまったくできず、流出する一方だった浦和との大きな差と言えるだろう。
最前線のアタッカー陣のところに目を向けても、前半は垣田が猛烈なハードワークで相手の体力を奪い、後半から瀬川が入って異なる色合いを与えるとともに決定力をアップ。さらに細谷が加わって2トップにシフトチェンジし、得点の確率をより一層引き上げるという理想的な流れができていた。
「自分もフォワードとしてゴールやアシストの精度を上げていかないといけないですけど、今やっていることは間違っていない。自分がゴールやアシストをしたいからといって、他のことをやり始めたら、チームが良い方向に進まなくなる」と垣田も自身の役割に徹していることを明かした。
それはベンチスタートになっている細谷にしても同じこと。点を取らなければ自分の存在意義を証明できないという強い危機感を持って戦っている。1人のFWに依存するのではなく、3人を多彩な形で使える今の柏の陣容は、相手にとって脅威に他ならないのだ。
今後、柏はリーグ戦とルヴァンカップに集中することになる。潤沢な陣容を効果的に使いながら2つのタイトルを狙う。そのメドがついたという点で、浦和戦の劇的な逆転勝利は大きな意味を持ちそうだ。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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