生理痛がひどい、出血量が多い…40代以降の「生理のお悩み」。じつは別の病気が隠れていることも
ホルモンバランスが崩れやすい40代以降は、心身ともにゆらぎやすいとき。生理痛や周期の乱れ、PMSなどに悩む方も多いのではないでしょうか。そうしたオトナ世代の「生理のお悩み」について、産婦人科医の吉形玲美先生にお話を伺いました。

現在生理がある人に質問!生理の悩みはある?

ESSE読者にアンケートしたところ、「生理の悩みがある」と回答したのは全体の約74%! 実際にESSE読者はどんな生理のお悩みを抱えているのでしょうか?
【図】「生理がおかしい」と思ったら要注意。女性ホルモンの分泌量の変化
【読者の生理に関するお悩みの声】
「生理が来なくなって3か月。閉経かわからないのが困る」(49歳)
「周期が乱れるようになった」(45歳)
「生理前後の不調が多くなり、生理痛も強くなってきた」(40歳)
「日数は短いのに量がとても多く、フラフラする」(47歳)
ホルモンのアップダウンで、生理悩みが増えることも
一般的に出産を経たり、年齢を重ねたりすると生理がラクになるイメージがありますが、実際にはそうでもないことがアンケートで判明。生理にまつわる悩みが増えるのはどうして?
「考えられるのは女性ホルモンのバランスの乱れです。妊娠・出産の役割を終える40代頃から卵巣の働きが鈍くなるため、脳からはこれまで以上にホルモンを出す指令が下るのですが、それによりホルモンの量が乱高下するように。そのため、生理にまつわるトラブルや周期の乱れが目立つようになります」と産婦人科医の吉形玲美先生。
生理トラブルは閉経するとなくなるため、「閉経まで我慢しよう」と思いがちですが、それはNGだそう。
「生理悩みの裏に病気などの問題があることも。更年期のホルモンバランスのせいだと思っていた症状が、じつは婦人科疾患によるものというケースもあります。生理のトラブルは放っておかないで」(吉形先生、以下同)
40代以降は女性ホルモンの乱高下が激しくなる

脳の指令を受けて卵巣から分泌される女性ホルモンも、40代頃から乱高下しながら閉経に向けて下降線をたどります。この時期は生理の量も周期も乱れ、心身ともにゆらぎやすいとき。なんとなく生理がおかしいなと思ったら要注意。
Q:量が増えたり、痛みが強くなるのはなぜ?
「生理痛がひどくなった」「出血量が多い」などのつらい症状は、放っておかずに対策を。
●A1:もともとあった子宮筋腫や子宮内膜症などが悪化した可能性が
「40代頃からは脳の指令を受けた卵巣が、過剰にエストロゲンを分泌することがあります。その影響で、子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患が加速度的に悪化する場合も」
とくに、子宮筋腫や子宮内膜症を指摘されていた人は病院での検査をおすすめします。
・子宮筋腫
子宮にできる良性の腫瘍のこと。大きくなると生理痛や生理の量が重くなる原因に。
・子宮内膜症
子宮内膜に似た組織が子宮内膜以外で増殖する疾患。強い生理痛が起こるのが特徴。
●A2:ホルモンバランスの乱れから量が増える日もある
不要な子宮内膜がはがれて外に排出されるのが生理です。
「しかしホルモンバランスの乱れにより、周期的にはがれるはずの子宮内膜が子宮内部でとどまることも。その結果、厚くなった子宮内膜が一気にはがれ落ちることで一時的に量が増えることがあります」
●対策:症状が重い場合は…
まずは病院へ!
つらいようなら我慢せず病院へ。
「治療の選択肢としてホルモン治療があり、一般的に知られる低用量ピルも有効です。ただし、服用については、服用開始年齢によって適応が異なります。年齢が上がると血栓症のリスクが高まるなどの注意事項もあるので、主治医と相談を」
【オトナ世代の低用量ピルの考え方】
・40歳以前から服用している場合は、以降も継続OK。
・40歳以降で始めたい場合は、医師と相談し慎重に検討。
●対策:症状がひどくない場合は…
セルフケアも有効
血流が悪いと、生理痛が強まることも。
「運動不足や冷えも痛みを悪化させる原因になります。日頃からウォーキングやヨガのような軽い運動、また入浴習慣も心がけてください」
痛みが出そうなときは早めに鎮痛剤の服用を。
Q:PMSの症状が強くなった気がします
PMS(月経前症候群)の症状の原因や対策も教えてもらいました。
●A:ホルモンバランスの乱れが原因。更年期症状の可能性も
PMSは排卵期から生理開始日までの「黄体期」に現れる不快な症状。
「排卵周期が乱れるなど、ホルモンバランスの乱れでPMSがひどくなる人も。ただし、生理周期と不調が連動していない場合は更年期症状の可能性が。HRTなども視野に入れて」
・HRTとは…
ホルモン補充療法。女性ホルモンを補うことで更年期症状のゆらぎをなだらかにします。始めるには婦人科で相談を。
●低用量ピルや漢方薬で対策
低用量ピルや漢方薬などの服用を。もし、40代後半〜50代なら更年期症状の可能性も。HRTも検討を。
