「日本一訪れたい街」に進化!東急・渋谷再開発がいよいよ最終章へ
スクランブル交差点から見た2031年度の渋谷駅周辺のイメージ
そして残る3つの再開発では、商業やホテル、文化交流施設、神社といった新たな要素も加わる。31年度に完成予定の「渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期」は中央棟(地上10階建て)と西棟(地上13階建て)で構成。商業施設のフロア面積は最大6000平方メートルで、都心型駅直上ショッピングセンターとしては日本最大級。中央棟の屋上には各国大使館などと連携した「10階パビリオン(仮称)」が整備される。
駅西側では東急百貨店本店の跡地で進行中の「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」が29年度の竣工を予定する。商業のみならず、東急文化村が運営する「Bunkamuraザ・ミュージアム」が拡大移転。加えて、スモールラグジュアリーホテルや渋谷の楽しさと松濤の落ち着きの両面を兼ね備えた賃貸レジデンスも登場する。
神社を再建する 宮益坂地区再開発
さらに駅周辺の風景を変えそうなのが「渋谷ヒカリエ」の北側に隣接する「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」だ。戦後、闇市が立っていたこともあり、権利関係が複雑で雑居ビルが立ち並んでいる場所を東急とヒューリックが再開発組合と整備する。「地権者はおよそ30。権利関係や要望・意見をまとめ上げる点でも、これまでの再開発とは違う」と担当者は話す。
ここではヒカリエとほぼ同じ高さとなる180メートルの複合施設が計画されており、商業、ホール、産業育成支援施設、オフィス、ホテルができる。また、室町時代から続く「渋谷宮益御嶽神社」を建替えて再整備する。三井不動産が日本橋で福徳神社の再建を行ったが、渋谷でも神社という新たな要素が加わる。
この宮益坂の再開発が、これまでの再開発と異なるのは、東急単独、あるいは複数の大手企業での再開発ではないという点だ。「具体的な成功事例としてヒカリエがあるので地権者も自分たちの土地がどのように変わるのかイメージしやすい」(東急幹部)。また、東急不動産ホールディングスが更に多くの地権者を束ねた「渋谷サクラステージ」を完成させた点も大きい。
その一方で、渋谷再開発で手を組むJR東日本は山手線の東側に位置する品川・高輪・浜松町エリアで攻勢をかける。また、同じ西側でも池袋と新宿では駅周辺の大規模な再開発が控える。都市間競争が熾烈化する中で、渋谷の存在をより一層際立たせる必要がありそうだ。
【最終章を迎える渋谷再開発】すり鉢の上に何層ものデッキが掛かる! 東急などが手掛ける「渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期」の工事着工へ
