男の子3人(9歳、6歳、0歳)の子育て中のライターの空野しずくさんは、家づくりの際にリビングの横に6畳の和室を設けたところ、使い勝手のよさを日々感じていているそう。年代の異なる子どもたちには臨機応変に接する必要がありますが、収納の確保とメンテナンス性について「ある工夫」をしたといいます。詳しく教えてもらいました。

子どもの様子を見渡せて安心な和室

子どもはボール投げや縄跳び、ブロックにプラレールなどさまざまな道具を使って遊びます。

【1階の間取り図】リビングに面した6畳の和室は赤枠部分

筆者は子育て中心の家を目指し、子どもが家の中で走り回って楽しく遊べるスペースをつくりたいと思っていました。しかしフローリングはキズがつくし、広いスペースをつくると坪数を押さえられない。

そこで採用したのが、リビングに隣接した6畳の和室です。リビングの延長のような形で和室をつなげたので、親がLDKのどこにいても、和室の子どもたちに目が届くようになっています。

和室のメリットのひとつは床が畳であること。

子どもたちがオモチャを落としたりしてもフローリングのように傷がつくのを気にする必要がありません。転倒しても畳ですからそれほど痛くありませんし、ケガもしづらい。子どもの居場所として最適だと思っています。

便利に使えて広すぎない!絶妙な広さが「6畳」

わが家ではリビングを1階に、寝室や子ども部屋は2階につくりました。今は幼い子もいるので、家族そろって和室に布団を敷いて寝ています。

6畳の和室だと、最大で3枚のシングル布団と赤ちゃん用の布団が1枚敷けます。ほかのスペースを圧迫するような広さでもなく、ちょうどいい大きさです。

とはいっても、お行儀よく寝てくれるわけでもないので、ごろごろと寝返りを打つうちに雑魚寝状態になってしまうのですが、それも一時期のこと。家族で過ごす、楽しい思い出の一部になればいいなと思っています。

「客間にもなる」という選択肢が心にゆとりを

限られた予算のなかで家づくりを進めていくうえでは、優先順位を考慮して不要なスペースは省いていかなければなりません。日常的に来客があるわけでもないわが家としては、客間をつくることができませんでした。

しかし、フリースペースとして使っている和室があれば、座卓を置くだけで客間に早変わり。

ただし、客間とする場合にはデメリットもあります。

玄関からLDKを通り抜けて、奥まった和室まで行く必要があるということです。日常的な生活空間を横ぎるため、キッチンもダイニングもリビングもお客様に見苦しくないように片付けないといけません。

古いお屋敷などでは玄関横に応接間があったものですが、それなりに理由があるものですね。まあ実際には長時間滞在する来客はさほど多くないので、友人の訪問くらいならダイニングですませていることも多いですね。

それでも、お客様に寝てもらうことができる部屋がある、というのは心強い。生活シーンの選択肢が豊かであるほど、心にゆとりが生まれるように感じています。

工夫1:和室の隣にウォークインクローゼットを設置

和室の多様な使い方が可能になったのは、隣接するウォークインクローゼットのおかげです。和室とリビングの両方から出入りでき、4畳半ほどの広さがあります。

かなり広めに確保したので、家族の衣類のほか、子どもたちのオモチャなども置けるようになっています。昼間に遊んだオモチャは、夜には隣のウォークインクローゼットにしまいこむことで押入れの布団を敷ける、というわけです。

そのため、9歳の長男、6歳の二男に布団を敷く前のオモチャのお片付けを依頼。2人とも張りきってやってくれています。このまま片付けの習慣が身につけばいいなと目論(もくろ)んでいます。

工夫2:コンセントを設置して多様な使い方を実現

ちょっと先のことになりますが、私たち夫婦の老後のことも考え、介護のため、ベッドを和室に置けるようにとも考えました。LDKのすぐそばなので、家族同士がコミュニケーションをとりやすいというメリットもあります。

和室なら高齢者によく起こりがちな「ベッドから転落して骨折」というような大ケガも起こりづらいと考えました。

じつは、浴室や洗面室などの水回りも1階に配しました。足腰が弱ってきたら階段を上がり降りすることなく、平屋のように暮らせるようにするためです。

そこで和室のコンセントも将来、ベッドを置くことを想定した配置にしています。ベッドに横になったまま、ノートパソコンやスマホを使えたら便利ですしね。

近年こうした電源・コンセントは、どの部屋にも用意しているかもしれませんが、実際に使うときのことを考えて、設置する位置、高さ、コンセントの口数などを調整することをおすすめします。

唯一の後悔は「壁のクロス」。その理由は…

想定外だったのが壁の仕上げです。和室ということもあり、一般的な和紙風の柄のクロスを選んだのですが…。

子どもというのは、ものを投げるんです。少なくとも息子たちはそうでした…(苦笑)。ミニカーなどのかたいものを壁にぶつけることが多々あり、クロスの一部が破損してしまいました。

こういう破損や傷に強いクロスもあるので、こうなることがわかっていたらそちらを選んでいたかもしれません。

これから家づくりしようという皆さんは、まだ間に合います。お子さんの性格や特徴を考えて備えてみてはいかがでしょうか?

薄くて軽い「敷き畳」はお手入れしやすい

和室で気をつけないといけないことのひとつが、メンテナンスです。

掃除は畳の表面だけではなく、季節ごとに畳を上げて干したり、裏面を掃除する必要があります。また水に弱く、ふき掃除がしづらいという面もあり、子どもの嘔吐やおねしょなどの処理に手間がかかります。フローリングなら拭き掃除をすればいいだけですが…。

普段の掃除では、畳の目に入り込んだホコリを吸い出すため、掃除機を念入りにかけなくてはいけません。内部に湿気がこもりやすく、ダニなどが発生する懸念も。

そこでわが家では薄手の敷き畳を採用しました。一般的な畳より薄くて軽いので、簡単に天日干しすることができます。破損や汚れがあっても1枚単位で交換OK。

そのため、フローリングのような大がかりな張り替え工事は不要で、表面が傷んできたなと思ったら、新しいものを買ってきて入れ替えるだけです。

私たちのライフスタイルに合った和室をつくることができて、本当によかったと思います。多目的に使える部屋があると、生活に余裕ができること間違いなし。間取りに悩んでいるならぜひ検討してみてください。