有名コンビ芸人 特殊詐欺事件に巻き込まれたと告白 突然、石川県警名乗る電話から個人情報聞き出され 自宅を巡回強化中
お笑いコンビ・TKOの木下隆行が30日、コンビの公式YouTubeチャンネルで「特殊詐欺に遭った」と報告した。
木本武宏とともに登場した木下は「被害には遭ってないが、危なかった。僕がたまたまターゲットになった。こういう詐欺があんねや」と注意喚起のための動画であることを示した。
一週間ほど前に、午前9時頃に「石川県警です。今から出頭願えますか」と電話があったという。昼から仕事があるため、「出頭できません」と答えると、「ああ、そうですか。それではつなぎます」と今度は「石川県警のソガです」と名乗る別の男性が電話口に登場した。
再度、出頭を要請され、それを断り、そもそも何のことなのか聞いても教えてもらえず、「今から話すことは大きな事件なので」と告げられたという。さらに、現在1人か、LINEをやっているか?などを尋ねられ、LINEのIDを入力するように言われたという。
その後はLINEのビデオ通話でやりとりが。「警察の格好をしたソガさんが『どうも初めまして。私、石川県警のソガです』と警察手帳を差し出して『今から取り調べを行いたいと思います』と」聴取が始まった。
詐欺容疑で捕まえたハシモトダイスケという男の家を家宅捜索したところ、木下名義の口座がつくられたキャッシュカードがつくられており、マネーロンダリングで木下の口座に9000万円が入金されていると説明された。
木下以外にも250人が絡んでいる大型の犯行となっていることも告げられ、木下はソガが「自分寄りなんだ」と認識。ソガが「木下さんはいま、容疑者なので、えん罪で捕まらないようにします。木下さんの潔白を晴らすために、すべてを教えていただけますか」と寄り添うように語ってきたという。
その時点で木下は「助けて下さい」とソガにすがる思いに。リアルな口座を持つ銀行名などを聞かれ、正確な残高を知りたいと、銀行へ通帳記入してほしいと仕向けられたという。
指示に従い、通帳記入後の残高を報告すると、なぜか先方が「木下さんって、TKOの木下さんですか?」と確認してきたという。「そうです」と答えると「ですよね、本部長がハシモトダイスケに『TKO木下はこの事件に関与しているか?』と聞いたら無関係と発覚しました。なので木下さんは無罪です」と急転した。
先方は「木下さんはテレビも出て、YouTubeもされているので、そんな発信者がこういう事件に関与することはないと本部長の判断で…」と、有名人相手の詐欺は無理と判断したのか、謎の言い訳を開始したという。
先方の説明が明らかに不信感たっぷりだったが、仕事の時間も迫っていたため、スルーしたという。しかし、木本からは詐欺の可能性を指摘された。石川県警に電話し、一連を説明すると、「あ、その件ですか。その手口あるんですよ〜。木下さんはどこまでやられましたか?」と応対され、実際に巨額の被害総額が出ている「とんでもない特殊詐欺事件」であることが分かったという。
今回の詐欺電話で住所や残高なども伝えているため、狙われる可能性が高いと判断され、自宅の周りを巡回強化されている状態という。