試合に勝利し雄たけびを上げる天理・伊藤達也(撮影・石井剣太郎)

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 「秋季高校野球近畿大会・準々決勝、天理4−1滋賀短大付」(26日、ほっともっとフィールド神戸)

 天理は4−1で滋賀短大付に勝利して4強入りを決め、近畿一番乗りで来春センバツ出場を当確させた。

 2022年以来3年ぶりのセンバツ切符を手中に収めた。ゲームセットの瞬間、紫色に染まった応援団は大歓声を上げてナインをたたえた。天理大の監督を務め、1月に就任した藤原忠理監督(59)は「守り勝つ野球を題材のもとでやってきて、この試合で実った」と頬を緩めた。

 とっておきの“二刀流”が躍動した。1−1の四回から伊藤達也内野手(2年)が三塁から登板。キレ味鋭いスライダーを軸に6回無安打無失点の快投を見せた。入学後は野手専任だったものの、藤原監督の勧めで中学まで経験のあった投手に再転向。「後先考えずに一人一人抑えた。集中できた」と声を弾ませた。

 就任初年度で早くもセンバツ当確ランプをともしたが「我々は一戦一戦やるだけ。彼らは未知数なので」と指揮官。秋の頂点への道を歩み、よりチームを洗練していく。