スポニチ

写真拡大

 阪神が、今季限りでDeNAから戦力外となった楠本泰史外野手(29)の獲得調査を進めていることが26日、分かった。昨年まで2年連続で開幕スタメンに名を連ねるなど今季までの実働7年間で通算405試合出場と1軍での経験も豊富で、まだ29歳と働き盛りでもある点に着目。長打も期待できる左打ちの外野手として、白羽の矢を立てているもようだ。

 楠本は東北福祉大から17年のドラフト8位でDeNAに入団。1年目から開幕1軍入りを果たすなど、即戦力野手として1軍に定着した。5年目の22年には自己最多94試合に出場し、打率・252、6本塁打、26打点をマークした実績もある。仮に楠本が戦列に加わることになれば、前川、井上、野口ら生え抜きの若手の台頭が著しい外野陣の底上げにもつながる。加えて、今季手薄だった左の代打候補としても計算が立つ。

 楠本は、今月1日に戦力外通告を受けた際に「心の中で不完全燃焼の部分があるので、オファーを待ちながら練習は欠かさず続けたい」と現役続行へ強い意欲を示していた。他球団から戦力外通告を受けた選手との交渉は11月14日の12球団合同トライアウト終了後に解禁。獲得に動く場合に備え、調査を続けていく。

 ◇楠本 泰史(くすもと・たいし)1995年(平7)7月7日生まれ、大阪府出身の29歳。花咲徳栄(埼玉)では3年春の選抜出場。東北福祉大では大学日本代表の4番を務める。17年ドラフト8位でDeNA入り。2年目の19年6月9日西武戦でプロ初本塁打を代打逆転満塁弾で記録。21年は51度、23年は65度でチーム最多の代打起用。1メートル80、85キロ。右投げ左打ち。