神奈川県警本部

 首都圏で相次ぐ強盗事件を巡り、犯行グループが被害者方の資産状況や家の構造などについて調べるため、事前に業者を名乗って訪問していた可能性が浮上している。神奈川県警は地域で警戒を強めてもらおうと、今月中旬から「ピーガルくん安全メール」で不審な業者情報の積極発信を始めた。

 一連の強盗事件では、事前に現場付近などでリフォーム業者などを名乗る不審な訪問や電話があったケースが確認されている。16日に発覚した横浜市青葉区の強盗殺人事件の現場周辺でも、屋根のリフォームや水道管修理を持ちかける電話が相次いでいたという。

 県警は、業者を名乗る人物の訪問や電話は犯行グループによる下見の可能性もあるとして、18日から「ピーガルくん安全メール」を使った注意喚起を開始。22日には積極的に情報発信するよう県内全54署に指示し、鶴見署は24日、住民の通報を受け、工事業者を名乗る不審な人物の特徴や訪問エリアなどをX(旧ツイッター)を通じて知らせた。

 不審な訪問があった場合の対応方法について、県警は(1)安易に家に上げない(2)インターホン越しに対応する(3)個人情報や資産状況を教えない(4)その場で契約せず、国などが認定する優良業者かどうか確認する─などとしており、県警生活安全総務課は「突然訪問したり、無料点検をうたったりする場合は警戒が必要」と注意を呼び掛けている。