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 酸いも甘いも経験したメジャー1年目。ドジャース・山本は3度目のシャンパンファイトを心から楽しんだ。大谷らと喜びを分かち合って泡まみれになり「本当にうれしい。選手として、幸せな経験だと思う」と笑った。

 12年総額3億2500万ドル(決定時約462億円)の大型契約で入団。開幕から重圧と闘いながら登板を重ねたが、6月に右肩痛で離脱した。9月に復帰し、今PSは3試合に登板。5日のパドレスとの地区シリーズ初戦こそ3回5失点だったが、2勝2敗で迎えた11日の第5戦は5回無失点で突破に貢献。17日の今シリーズ第3戦では5回途中まで2失点と役割を果たした。

 25日(日本時間26日)から始まるヤンキースとのワールドシリーズでも先発を任される予定。エース格のフラーティが18日の第4戦で3回8失点と炎上しただけに、好調の山本が開幕投手となる可能性も十分だ。日本投手のWS先発は07年のレッドソックス・松坂、17年のドジャース・ダルビッシュ(現パドレス)以来、3人目。初戦先発なら初の快挙だ。

 まだメジャーで中4日の経験がなく、仮に初戦に投げたら2度目の登板が第6戦以降となる見込みで、首脳陣の判断に注目が集まる。いずれにしても初戦か第2戦の先発を任されるのは確実。6月7日には敵地でヤ軍打線を7回2安打無失点に抑えている。

 この日は古巣・オリックスで今季限りで現役を引退したT―岡田、安達、小田の訪問も受けてリラックスした山本は「少しでもチームに貢献できるように頑張ります」と誓う。戦いは続く。濃密な一年を、笑顔で締める。(杉浦大介通信員)