優勝が決まり、ベンチから飛び出す大商大・渡部(右から4番目)

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 「関西六大学野球、大商大2−1大経大」(16日、マイネットスタジアム皇子山)

 大商大がリーグ新記録となる6季連続優勝を果たした。

 今秋ドラフト上位候補の渡部聖弥外野手(4年・広陵)が執念の犠打を決めた。1点を追う九回無死一、二塁。一打同点の場面で打席に立つと、迷わずバットを寝かせた。犠打を1死二、三塁を演出。4番の自己犠牲にチームは奮い立ち、その後相手捕手の失策、2死満塁から蜷川がサヨナラの左前適時打を放って劇的勝利をつかんだ。

 渡部のバントは自らの判断。富山監督はヒッティングの指示を出したが、「チームが勝つために」と勝利を優先した。ここまで連盟記録に並ぶ通算119安打をマークしており、記録更新もかかった打席だったが「記録はどうでもよかった」と迷いはなかった。指揮官は「渡部のバントが一番うれしい」と振り返った。