「政治とカネ」直撃…裏金で揺れる注目選挙区・北海道5区 「お詫び」「追及」「暮らし応援」
衆議院選挙の公示が2024年10月15日に迫るなか、すでに事実上の選挙戦がスタートしています。
争点となるのが、解散のきっかけとなった「政治とカネ」の問題です。
裏金問題に揺れる北海道5区の候補予定者は何を訴えるのでしょうか。
12日に江別市内のハロウイーンイベントに姿を見せたのは、自民党の和田義明・前衆院議員です。
自らも大きな帽子をかぶって仮装。
(記者)「何点くらいですか?」
(自民党 和田義明前衆院議員)「本当は歯もつけたかったので80点くらいですかね」
にこやかな表情の和田さんですが、その笑顔とは裏腹に、今回の選挙戦は背水の陣ともいえます。
(自民党 和田義明前衆院議員)「大事な仲間があのようになったのは胸が痛む思いです。胸が痛みます。でもこれは党の判断ですので、我々は受け止めるしかないと思います」
衆議院が解散した9日、報道陣に涙を見せました。
そのワケは「政治とカネ」の問題です。
自民党はいわゆる“裏金議員”の処遇をめぐり12人の非公認を決定。
990万円の政治資金収支報告書への不記載が判明していた和田さんは、公認は得たものの、比例代表での重複立候補は認められていません。
(自民党 和田義明前衆院議員)「私の政治資金の問題でみなさまには改めてご心配をおかけしたことを謹んでお詫び申し上げます。多くの人に寄り添う、本当の意味で力になれる議員としてこれから頑張っていきたいと思う」
すでに政治資金収支報告書のほとんどを訂正したとしていますが、短期決戦だけに「裏金」のイメージを払拭できるのかー
お詫びを重ねる異例の選挙戦となりそうです。
(自民党 和田義明前衆院議員)「風当たりの強さは感じていますし、どこにいってもお詫びから入る。普通の選挙戦ではありえない戦い」
(立憲民主党 池田真紀氏)「金券ばらまき腐敗政治、ここにすがる変な構図になっている。希望となる政治を立憲民主党が先頭に立って訴えていく」
一方、江別市内の政治集会で自民党の裏金問題を厳しく批判していたのは、元衆院議員で立憲民主党の池田真紀さんです。
5区から立候補予定で、自民党の和田さんには4度目の挑戦で、過去3度は和田さんが勝利しています。
今回は政治とカネの問題への追及を強め、批判票や無党派層への支持を広げる考えです。
(立憲民主党 池田真紀氏)「(和田氏のチラシは)今回の裏金については何も触れていないので、印象としては変わっていない。都合の悪いところは隠して、ビラや政策を見ると利権政治のばらまきの政策を訴えている」
(立憲民主党 池田真紀氏)「池田真紀団結してがんばろー」
そして、共産党からは新人・鈴木龍次さんが立候補予定です。
政治不信を招いた裏金問題を断ち切り、選挙戦を通じて改革を進めていきたいとしています。
(共産党 鈴木龍次氏)「国民の暮らしや働いている人たちを応援していく政治を起こしていくきっかけを今回の選挙で広げて、自民党や立憲民主党の候補者も同じことを言ってくれるように頑張りぬきたいなとおもいます」
裏金問題を引き金に異例の早さで解散し、短期決戦となった衆議院選挙。
「政治とカネ」の問題は有権者の一票にどのように影響するのか。
15日に公示され、27日に投開票です。