「親からの監視が一番イヤ」インスタグラムが13〜17歳の利用者対象に新規制「DM絶対見られたくない」子ども世代は不満の嵐

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写真や動画を投稿したり、友達や有名人などの投稿を見られる人気のSNSの1つ「インスタグラム」。
その新たな動きが、波紋を呼んでいる。

メッセージのやりとりを親が監視できるなど、子ども世代からは「親に友達とのメッセージを見られたくない」と不満が上がっている。

1日の利用時間60分超えると通知

運営するIT大手「メタ」が、10代の若者の利用に一部制限を設ける新しい規制を発表した。

これに対し、若い世代からは不満の声が上がっているようだ。

20歳の女性:
よく使っているから、時間限られるのはイヤ。親からの監視が一番イヤ。

別の20歳の女性は、「DMは絶対見られたくない。恥ずかしい。友達ならいいが、異性とのやりとりだと『見ないで』となる」と話していた。

いったい、何がどのように制限されるのだろうか。

対象は、13〜17歳の利用者だ。

今まで送る相手が自由だったメッセージの送信は、相互フォローしている利用者同士に限定される。

そして、1日の利用時間が60分を超えるとアプリを終了するよう通知が届く。

16歳未満の利用者が設定を解除するには、保護者の同意が必要だ。

さらに利用時間を制限したり、誰とメッセージのやり取りをしているかなどを、希望した保護者が知ることができるようになるという。

「お母さんに見られるのイヤ」

この規制について、子どもを持つ親は「確かにいいかも」、「親目線からいくと、女の子だし心配なのでいい」、「やはり成人するまでは目が届いた方が親としては安心」と話した。

ただ一方で、子ども世代は今回の規制に不満が多いもようだ。

芸能事務所に所属し、インスタグラムで情報発信している中学生のるちゃさん(15)が、お母さんと一緒に取材に答えてくれた。

ーー何が一番嫌か?
JCミスコンファイナリスト・るちゃさん:
お母さんが見られるようになるのが一番イヤかな。友達と話してることがお母さんにバレるのもイヤだし…

ーーこれまでインスタグラムで怖い思いをしたことは?
JCミスコンファイナリスト・るちゃさん:
過激なDMとかも来たり、「PayPay送るので足の裏見せてくれませんか?」みたいなDMも来たことあります。そういうコメントがあったときにお母さんを心配させたくない…。

一方、るちゃさんのお母さんにも聞いてみた。

──娘の気持ちが分かる?
「るちゃさん」の母親:
SNS全体的にそうだが、特にインスタは危ない。小学生も知らない大人とつながって、そのままつきあってる子とかもいると周りで聞く。制限がある程度かかるのはいいのかなと思う。

未成年によるSNS利用の危険性問題視

警察庁によると、2023年の1年間で、SNSがきっかけとなって事件に巻き込まれた18歳未満の子どもは1665人。

そのうち、中高生が8割を占めている。

2024年1月には、メタのマーク・ザッカーバーグCEOが、アメリカ議会の公聴会で、SNS上での性的被害が原因で子どもが自殺に追い込まれたと訴える遺族らに謝罪する場面があった。

ITジャーナリストの三上洋氏に、今回のインスタグラムの規制について話を聞いた。

ITジャーナリスト・三上洋氏:
今回の規制では免許証等の本人確認をしっかりするようですし、コミュニケーションのスタイルや相手に合わせて、AIが本当にその年齢なのかということをチェックする。アメリカは歴史的に見て、未成年の被害に対して敏感。そのため、ほかのSNSでも、未成年の利用の問題は今後規制が強まる可能性がある。

今回のインスタグラムの機能制限は、アメリカなどで60日以内に、日本でも2025年以降に導入される予定だ。
(「イット!」9月20日放送より)