【独自】「自分の利害の涙」斎藤元彦知事“涙の会見”に兵庫県議怒り 推薦“責任”は?松井一郎氏「いったん辞職し判断を…」

写真拡大

11日、大阪府の吉村洋文知事が改めて「辞職すべき」と述べるなど、厳しい状況に追い込まれた兵庫県斎藤元彦知事(46)。

定例会見で、3年前の兵庫県知事選で推薦を受けた、自民党や維新の会の議員への思いを語った際に、感極まり涙を見せる場面もありました。

斎藤元彦知事:
3年前に、知事選挙に勝たせていただいて、知事に就任してこれまで一緒にやってきたというところです。自分がやれる政策とか、先生方のアドバイスとかも、もちろん十分受け止められなかったところもあるかもしれないですけど、当時、兵庫自民という会派におられた中で、一緒にやっていこうと。
議会が終わるたびに会派の控え室にもいきましたけど、そこで「頑張れよ」というふうに当時も言っていただいていましたので…そこはまぁあの…大変…あの…申し訳ないなと。
こういう状況になったってことは、申し訳ないという思いで、あの…自分自身に対して悔しい思いではあります。
先生方に心から感謝はしていますので、本当に申し訳ないという思いで、私自身は今います。

推薦してくれた自民党や維新の会に申し訳ない、「自分自身に対して悔しい」と涙を流した斎藤知事。

この“涙の会見”について、斎藤知事に関する告発文を受け取り、疑惑を追及してきた兵庫県の丸尾まき県議は、「めざまし8」の取材に対し「半分怒りで、半分残念だっていう思いです」と話します。

丸尾まき兵庫県議:
今回の会見を全体聞いた中で、この間、百条委員会でのやりとりも受けて、少しは考え方だとか対応が変わるかなとは思ったんですが、従来と同じような主張を繰り返していまして、そういう意味では非常に残念な会見というふうに考えています。
(斎藤知事の涙は)大変、違和感を感じました。それが、「県民に申し訳ない」だとか、「亡くなった県民局長におわび申し上げる」だとか、そんな文脈の中で出てきた涙だったらまだ理解するんですけれども、実際に今まで応援してくれていた、自民党だとか維新の会だとかが、辞職勧告を出すことに対して、“非常に残念だ”というような思いの中で涙を流されたということで。
“自分の利害についての涙”で、みんなの思いだとか、公益(通報)だとかについて思いをはせてないということが、ここからも分かったかなというふうに思います。

一方で、記者から「職員が亡くなっているが道理的責任がわからないという考えに変わりはないか?」という質問が飛ぶと…。

斎藤元彦知事:
あの時はやりとりの中で、自分の表現が足らなかった面もあるというふうに思っています。もちろん、今の状況を招いているということについては、全ての県民の皆さま、職員もそうですけど、関係者の皆さまには、本当に申し訳ないという気持ちです。
それから亡くなられた職員に対しても、本当に心からお悔やみと、感謝の気持ちを伝えたいというのを思っています。

松井氏「県民の皆さんに判断を」

スタジオに生出演した松井一郎氏は、大阪府知事・大阪市長を歴任し、府知事時代は斎藤知事の上司でもあり、今回の問題について改めて自身の考えを話しました。

MC谷原章介:
全議員が辞職を要求するというのは異例の事態だと思いますが?

元大阪府知事 松井一郎氏:
知事は県民から選挙で付託を得ますけど、議会も県民から付託を得て県議会議員の職務を務めているわけです。議会の皆さんは県民の声として、今の斎藤知事の置かれている状況、百条委員会での答弁、そういうものも踏まえて「県民の信頼は得れていない、県政を前に進めたいならここで、一度辞職してもらいたい」と。
斎藤さんは「4年間働かせてもらいたい、県民から付託を得ている」と。県民の中にも、ここで辞めるべき、斎藤さんもう少し頑張って今掲げた政策を前に進めてよと、両方の声があるのは事実なんです。ですから、私は斎藤さんはいったんは辞職して、県民の皆さんに判断を頂いたらいいと思います。

元大阪府知事 松井一郎氏:
斎藤さんの実績というのは、ほとんどの県民の皆さんにも伝わっていない部分はあると思います。だから、今回非常にまずいこともあった、そして告発も受けてきた、その中で職員に対しても行き過ぎた部分もある、そういう批判もあるけれども、知事として実績もあると。
これを、選挙で斎藤さん自身が、知事の選挙は17日間ありますから、3年間こういうことをやってきました、こういう政策を実現してきましたと選挙で県民に訴えかけて、もう一度改革行政の運営責任者をやらせてもらいたい、そして、今問題となっている自身の未熟な対応については今後は改めますと、そういうことを県民に訴えればいいのではないかと。

MC谷原章介:
これは厳しい物言いにはなるかもしれませんが、もともとは上司部下の関係だった。そして維新が知事として推した知事が、現状、このような状況を招いています。
維新の推薦をした責任みたいなものはどう感じていますか?

元大阪府知事 松井一郎氏:
僕が大阪府にいるころ斎藤さんは、非常に公務員としてのスキル高かったです。それから改革のマインドも持っていました。改革のマインドがあったから今、兵庫県の財政状況が改善しているわけですから。そして大阪府の職員からも、そういう斎藤さんが人間的にいかがなものか?と。今、言われている“パワハラ”だとか“おねだり”とかそういう体質があるという、そういう話は聞いたことがありません。
でも、結果として今、これだけ兵庫県政が混乱している部分については、政治責任としては維新の会も、そして推薦した自民党もあると思います。その責任はこれからの県政をどう動かしていくか、仕事で返すしかないと思います。
(「めざまし8」9月12日放送より)