Mark Hamill Photo by Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/38225703254

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マーベルのロキ役と、『スター・ウォーズ』ルーク・スカイウォーカー役マーク・ハミルらが新作映画『The Life of Chuck(原題)』が、トロント国際映画祭でプレミア上映となった。現地では米Deadlineによるインタビュー取材に、ヒドルストンやハミルらが揃って登場。撮影の合間のお茶目な瞬間が動画に収められている。

共演のカレン・ギランらとともに、マイクを持って着席しているハミル。収録の合間に、『スター・ウォーズ』で長年共演の盟友ハリソン・フォードの印象について尋ねられると、「ハリソンの自宅でやっていた、デヴィッド・ブレインのマジックを見たことある?」と答えている。これは、2014年のテレビ番組でマジシャンのデヴィッド・ブレインがフォード宅のキッチンでマジックを披露したエピソードだ。実際の動画は以下である。

このマジックでは、まずトランプのデッキからフォードが選んだカードが消失。マジシャンがキッチンに置かれていた果物の山から「どれか一つ選んで」と促すと、フォードが手に取ったオレンジの中に選んだカードが入っている、という仰天トリックだ。フォードはすっかり驚き、「俺ん家から出てけ……」と力なく漏らす、というものである。

この度の取材では、ハミルがこのマジックのエピソード・トークを披露。その話ぶりも面白いのだが、ここでは隣席のトム・ヒドルストンのお茶目さに注目してみたい。

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ハミルがエピソードトークを初めた瞬間、ヒドルストンは飲み物を取りに行っていたようで、席を外している。「彼が“果物を切ってみて”と言うんだよ。ハリソンがオレンジを切ってみたら……」と語る隣で、ドリンクのカップを持って席に戻ってきたヒドルストン。何を話しているんだろう、という様子で、ドリンクをすすりながらハミルの方に顔を向けている。彼が聞き始めたのは、ハミルの「そしたら、その中からサインしたカードが出てきたんだよ」という箇所からのはずである。

「果物を切ったら、その中からハリソンのサイン入りのカードが出てきたんだ。それを見て彼はこう言ったんだ。“俺ん家から出てけ……”ってさ」。ハミルの話のオチに、カメラの外のインタビュワーは大笑いだ。ヒドルストンは、半分くらいは何の話かわかっていないのかもしれないが、場の空気に合わせて優しい笑顔を浮かべている姿が何とも愛らしい。

しかし最もお茶目なのは、たった今持ってきたドリンクが、一瞬にしてスタッフに回収されてしまうところである。確認できる限りヒドルストンはまだ三口しか付けておらず、動画のコメント欄は「可哀想なトム、飲み物を飲んでたのに!」「トム、“まだ飲んでるのに”って顔している」「本物のジョーカーはトムのコーヒーを持っていた女性だ」と面白がるように盛り上がっている。分刻みのスケジュールで取材をこなす俳優陣やスタッフたちの多忙ぶりが垣間見えるような、可愛らしい一幕だ。

ちなみにヒドルストンとハミルが共演する『The Life Of Chuck』は、スティーブン・キング原作の小説を『ドクター・スリープ』(2019)マイク・フラナガンが映像化する作品。批評家らの評判も上々で、日本公開にも期待したいところだ。