綾瀬はるかとの交際が報じられたSixTONESのジェシー(C)日刊ゲンダイ

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Hey!Say!JUMPの八乙女光有岡大貴、KinKi Kids堂本剛、NEWS加藤シゲアキ、小山慶一郎…

 “ジャニーズの掟”が次々と破られている。8月12日、Hey!Say!JUMPの八乙女光(33)が「この度、一般女性の方と結婚することになりました」とSTARTO ENTERTAINMENT社の公式サイトで発表した。旧ジャニーズ勢のタレントの結婚は同じグループの有岡大貴(33)に続き、今年6人目となる。芸能関係者が話す。

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メリー喜多川副社長が強権を振るっていた頃だったら、結婚は許されなかったでしょう。30代前半という年齢ですし、有岡の発表から間を置いていないからです。以前のジャニーズは40代でも独身が普通だった。グループで1人しか結婚できないという不文律があるとも囁かれ、SMAPでは木村拓哉、TOKIOでは山口達也、V6では井ノ原快彦だけという状態が長く続いていました」

 厚生労働省の統計によれば、2023年の平均初婚年齢は夫31.1歳、妻29.7歳。10年前、20年前もほぼ同じだった。今年、旧ジャニーズ勢で結婚したKinKi Kidsの堂本剛(45)、KAT-TUNの中丸雄一(40)、NEWSの加藤シゲアキ(37)、小山慶一郎(40)は30代後半から40代で晩婚の部類に入る。一方で有岡、八乙女は33歳での婚姻となる。

「事務所の“早婚化”は、本来喜ばしいことです。彼らがようやく人間らしさを認められたんですから。でも、経営を考えると、不安はある。メリー氏は『アイドルは偶像であり、現実など見せてはいけない。ファンはアイドルの恋愛なんて知りたくない』と考えていた。その心理に配慮していた。巧みに操っていたとも言えますが……。それが、事務所を大きくしていった。メリー氏の悪い点は数え切れないですし、アイドルの婚期を遅らせる戦略は人権無視だと思います。ただ、“男性アイドル事務所の経営者”としては正しい方針だったと認めざるを得ない面はある」

綾瀬はるかとの交際報道に「仲良くさせていただいております。ズドン」

 最近のファンは、アイドルの結婚という現実を受け止めるようになったとも言われる。

「昔と比べれば、そういう人は増えましたが、現実を見たくない人も多数います。だから、八乙女は必要最小限の情報しか伝えず、ファンを刺激しないようにしたのでしょう。“メリーイズム”はまだ残っています」(前出の芸能関係者)

 メリー氏存命なら到底考えられない出来事もあった。7月、綾瀬はるか(39)との交際を報じられるたSixTONESのジェシー(28)が「プライベートはお任せください。仲良くさせていただいております。ズドン」というコメントを出し、事実上報道を認めたのだ。

「ジャニーズ事務所時代ならあり得ないし、メリー氏なら激怒していたと思いますよ。ファンの特殊な感情に考慮して、交際報道が出ても、白々しく『友達です』などと言わせていましたから。ファンは嘘だろうなと思いながらも、『本人が友達と言うんだから』と信じるようにした。これが、長年のジャニーズのやり方でした。事務所がなくなったとはいえ、ジェシーはそんな掟を軽々と破ったので驚きました」(ベテラン芸能記者)

 ジェシーはSTARTO社に所属しながら、個人会社ZDNも持っている。グループではなく個人のことなので、STARTO社はコメントに関わらなかったようだ。これは果たしてプラスに働くのか。

「昨年、ジャニー喜多川氏の性加害だけでなく、事務所の体質が問題視された。あれだけ騒がれたので、個人の意思が尊重され始めた。ただ、ファンの感情は昨年と今年で変わるわけではない」(前出の芸能関係者)

 旧ジャニーズのアイドルは結婚しても、テレビなどで妻について言及することはタブーとされてきた。

路上ナンパとアパ密会が報じられた中丸雄一

「ファンは現実を忘れたいために、アイドルに夢中になっていますからね。現実を突きつけられたくない。中丸も結婚の際、妻に関する発言をしなかった。彼は1998年から事務所で活動し、2006年にKAT-TUNでデビューした古参ですから、メリー氏の教育が頭に残っていたのでしょう。その割に、女性を路上ナンパして、3回目のデートでアパホテルで密会するとは…。メリー氏が存命なら、中丸はこんな行動を起こしていないですよ。彼女の睨みはタレントにとって1番怖いものでしたから」(前出のベテラン芸能記者。以下同)

 メリー氏が2021年に死去して以降、旧ジャニーズ勢は堰を切ったように結婚し始めた。そして、ジェシーの交際を認めるコメントまで飛び出した。彼も2006年から活動しており、メリー氏の影響を受けていてもおかしくないが……。

SixTONESのCDデビューは2020年ですからね。あとは性格もあるでしょう。中丸は異端児の集まりでどんどん独立していったKAT-TUNの中で、ずっと事務所に留まっていた。ジェシーは旧来のアイドル像に反発したいのかもしれないし、個人会社も設立している。ただ、あのコメントを受け入れられないファンもいる。アイドルファンは保守的な考え方の人も多い。今は『プライベートを報道するマスコミが悪い』と責任転嫁して平静を保っていても、そのうち耐えられなくなるかもしれません。そうなれば、ファンは減っていきます」

 ジェシーの奔放さはSixTONESの活動に影響を与えるのか。

「これからのCD売上枚数がどうなるかですね。今はCDの売上を重視するような時代ではない。ただ、旧ジャニーズの場合は話が変わってくる。1位にしたい熱狂的なファンがどれだけいるかの判断基準になります。直近のシングルの枚数で、SixTONESSnow Manにダブルスコアで負けている。次の曲はもっと差が開いてもおかしくない」

 旧ジャニーズ事務所は、メリー氏の徹底的な管理の元で「アイドルという虚像」をビジネスにしてきた。しかし、一般社会と同じような年齢での結婚が容認され、恋愛に本音を打ち明けるタレントも出てきた。その上、タガが外れて不倫する者までいる。

 ファン心理を考えた時、このようなアイドルが増えれば、本格的に崩壊するかもしれない。その予兆が見え始めている今、STARTO社は何か手を打てるか。

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 旧ジャニーズ事務所をけん引し、良くも悪くも「帝国」と呼ばれるほどまで事務所を大きく育てたメリー喜多川氏。●関連記事【もっと読む】ジャニーズ事務所のメディア支配…出発点はメリーによる弟ジャニーの「病」隠し…も併せて読んでいただきたい。