Screenshot: Kyle Barr / Gizmodo

バーチャルボーイ。1995年に任天堂から発売された、3D立体視を用いたゲーム機。

『バーチャルボーイ ワリオランド』など隠れた名作はあったものの、ハードの特性上、とても遊びづらく、黒歴史的な見られ方をしてきたハードでした。

目が疲れるとか、画面が赤いとか、持ち運べないとか...いろいろ言われていたようです。

しかし、時は流れ...かのバーチャルボーイのような形状は、VR ヘッドセットのスタンダードに。お金はかかるけど、Vision Proを使えば、バーチャルボーイのタイトルを正しく評価できるのかもしれません。

バーチャルボーイのゲーム面白いじゃん

アプリ開発者アダム・ガスティーユ氏は、Apple Vision Proでのバーチャルボーイ エミュレーター「VirtualFriend」をリリースしました。

スクリーンショットでは分かりづらいですが、ゲームプレイ中はしっかり3Dに見えます
Screenshot: Kyle Barr / Gizmodo

携帯ゲーム界に多大な影響をもたらした、クリエイター横井軍平が手がけたバーチャルボーイ向けゲームは、数こそ少ないものの、なかなかの名作ぞろいです。

『マリオクラッシュ』や『マリオテニス』では、3D立体視を用いて、ゲーム体験はより面白いものに。前述の『ワリオランド』では、ワリオが画面の奥と手前を行ったり来たり。

攻撃やアイテムのいくつかも、画面の奥行き感を活かした作りになっており、のちの『レイマン レジェンド』や『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』にも影響しています。

最新VR機器=快適なバーチャルボーイ

Meta Quest 3などで動作するバーチャルボーイのエミュレーターはすでにありましたが、今回の「VirtualFriend」はより直感的でシームレス。

うまく立体視ができない場合も、左右のカメラ距離の調整などで対応可能。ウィンドウの大きさも、自在に調整できます。

Vision Proを使えば、バーチャルボーイより遥かに快適な環境でプレイ可能です。

しかし、この「VirtualFriend」開発には、多くの苦労があたとのこと。Rustプログラミング言語をVision Proで動作させることにも手間と工夫が必要。Appleによる審査については、iOS版のアプリ配信をあきらめることで通過したようです。

AppleもApp Storeでのエミュレーター受け入れについては、まだあいまいにしているみたい。

バーチャルボーイは惜しかった?

ところで、専門家の中には、オリジナルのバーチャルボーイについて、難点も認めつつ、革新的で面白い、評価されるべきゲーム機だったとする人も存在します。

実際、Vision Proの快適な環境でバーチャルボーイのゲームをプレイしてみると、頭痛や首のけいれんもなく楽しむことができ、バーチャルボーイの好意的な評価にも同意せざるを得ません。

もちろん、29年前に発売された1万5000円ほどのハードをプレイするために60万円近くするVision Proを購入するのは、賢い選択ではないでしょう。

しかし、もしもあなたが、Vision Proを持っているわずかな層の一人なら、忘れられていたバーチャルボーイのゲームをプレイしてみるのもアリだと思いますよ。

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