パリ五輪出場を取り消された宮田笙子(写真・時事通信)

 7月26日の開幕まで、あと1週間となったパリ五輪を前に、60年ぶりの団体メダルの期待がかかる体操女子・日本代表に激震が走った。

「女子団体のキャプテンでエースをつとめる19歳の宮田笙子選手に、喫煙疑惑が発覚し、日本体操協会が代表の行動規範に違反した疑いで調査をしていることがわかったのです。体操女子の日本代表はモナコで事前合宿をおこなっていますが、宮田選手はモナコから離脱し、既に帰国しました。

 そして結局、7月19日に喫煙と飲酒の事実が確認され、日本オリンピック委員会や日本協会の行動規範などに違反したという理由で代表が取り消しされました」(スポーツ紙記者)

 宮田選手は昨年、体操の強豪・福井県の鯖江高校を卒業し、順天堂大学に通う日本女子のエース。パリ五輪の代表選考を兼ねた2024年のNHK杯では3連覇を果たし、初の五輪代表の切符を勝ち取った。

パリ五輪ではエースとしての活躍はもちろん、史上初の全員が10代のメンバーとなる女子団体を牽引する役割も期待されていた宮田選手の代表離脱に、X上では、「厳重注意で良くない?」などと宮田選手を擁護する声もあるものの、

《日本代表を背負っている自覚が無いのか?たった一度の過ちで大きな後悔を残すことになりましたね》

《オリンピック出場資格を得るために色々なものを取捨選択してきたんだから分からずにやったは無理がある。個人的には残念だが自業自得かと》

《加護以来の衝撃。いや、加護よりも衝撃》

 など、厳しい声も多い。

 飲酒も発覚・代表辞退決定前ではあるものの、著名人たちも、この件にXで言及。元東京都知事で参議院議員・猪瀬直樹氏は

《つくづく日本人は劣化している。たかがタバコで何を騒いでいるのか。麻薬じゃないんだぞ!! 規則尽くめの杓子定規が日本をダメにしてきたのだ。こんな些細なことで19歳の夢を潰すつもりか!》

 と怒りの投稿。俳優の高知東生は、Xで

《真偽のほどはまだわからないし、こんなことを言うとまた叱られそうだけど、喫煙で五輪代表剥奪になったらあまりに気の毒だと思う。やったことと結末が釣り合わない》

 さらに、陸上元オリンピック(五輪)代表選手でスポーツコメンテーターの為末大氏もXで、

《問題だったとは思いますが、代表権を奪うほどではないと思います。どうか冷静な判断をお願いします》

 と、宮田選手擁護の姿勢を見せた。

「世代間の違いもあるでしょうね。いわゆる“昭和世代”の場合、当時から未成年喫煙や飲酒は禁じられていたものの、今よりもかなり緩かった“不適切な時代”を知っている人が多い。なんらかの注意を受けるとしても、選手生命が絶たれるほどなのか、という疑問は残るでしょう。

 一方で、若い世代からすると、日本代表としてふさわしくない、極めて重い違反だと感じるのでしょう。今回の結論は広く議論されるべきなのは間違いありません」(スポーツ紙記者)

 たかが喫煙、されど喫煙ーー。