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Huaweiは、アメリカからの技術制裁を受けている中、AI研究などに高帯域幅メモリ(HBM)の開発で技術的な自立を目指しています。そのHuaweiが、武漢新芯半導体製造(Wuhan Xinxin)と共同でHBMの開発を進めていることがわかりました。

Huawei and Wuhan Xinxin to develop high-bandwidth memory chips amid US restrictions | South China Morning Post

https://www.scmp.com/tech/big-tech/article/3268643/huawei-chip-maker-wuhan-xinxin-develop-high-bandwidth-memory-chips-amid-us-restrictions



Huawei partners with Wuhan Xinxin to develop advanced memory chips for AI - report - DCD

https://www.datacenterdynamics.com/en/news/huawei-partners-with-wuhan-xinxin-to-develop-advanced-memory-chips-for-ai/



中国企業であるHuaweiはアメリカから厳しく規制されており、2023年8月に7nmプロセスのチップを搭載した5Gスマートフォン「Mate 60 Pro」を発表したことで、アメリカ政府からの監視はさらに強くなりました。

Huawei最新スマホ「Mate 60 Pro」は7nmプロセスの5Gチップを搭載していることが判明、中国はアメリカ主導の厳しい輸出規制の回避に成功か - GIGAZINE



今回Huaweiが武漢新芯半導体製造と共に立ち上げたのは、非常に高い帯域幅を持つ「HBM」と呼ばれるDRAMです。HuaweiがHBMの生産を目指していることは以前にも報じられていました。

Huaweiが政府の支援を受けつつ高帯域幅メモリの生産を目指していることが明らかに - GIGAZINE



HBMは従来のDDRメモリと比較して高い帯域幅と低レイテンシが特徴であり、特にニューラルネットワークの学習と推論における膨大な計算を行うのに適しているといわれています。そのため、近年はAI開発によってHBMの需要が高まっています。

この開発プロジェクトには、江蘇長江電子技術と通富微電子という中国のICパッケージング企業も参加しており、GPUやHBMを単一のパッケージに積層するパッケージング技術である「Chip on Wafer on Substrate」を提供するとのこと。



記事作成時点で中国のHBMチップ開発は初期段階にありますが、半導体とAI技術に関するアメリカの制限が続く中、中国の技術進歩は世界中のアナリストや業界関係者から注目されています。この状況は、技術覇権を巡るアメリカと中国の緊張関係を反映しており、半導体産業における国際的な競争の激化を示しています。