虎視たんたんと頂点奪取を目指すミアネーロと津村(撮影・園田高夫) 

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 「オークス・G1」(19日、東京)

 興奮、そして涙にあふれた歓喜のG1初制覇−。先週のヴィクトリアMで単勝208・6倍の超伏兵テンハッピーローズを劇的Vに導いた津村が、オークスで“もう一丁”を狙っている。

 週明けの美浦トレセン。関係者からの祝福攻めを受けた津村は「レース当日とか月曜とかは“本当に勝ったのかな?”と思っていましたが、仕事場に来てこれだけ祝福してもらったことで、“G1ジョッキーになれたんだな”と実感しました」と喜びをかみしめた。

 今回コンビを組むのはミアネーロ。「フラワーCを勝つ前からこの馬のことが好きで、この馬で上を狙いたいと思っていました。勝てたことで、デカいところへ行けると思いました。対戦したことがない相手が多いけど、十分やれる能力は持っているので楽しみ」と手応えはかなりのものだ。

 自ら騎乗した最終追い切りでは、美浦Wで絶好の動きを見せた。「ラスト1Fは10秒9(全体6F85秒7)。先週はいい動きではあったけど、気持ち反応が遅かった。きょうはいい時の反応でしたね。仕掛けてからのラスト1Fが良かった。ゴールしてからも結構負荷をかけましたよ」と納得の表情を浮かべていた。

 舞台は府中芝2400メートル。「操縦性のいい馬で、ストライドが大きい。距離も問題ないので楽しみの方が大きいです。この時期の牝馬にとっての2400メートルは、少しのロスが最後に響いてくる。リズム良くレースを進められることが重要ですね。この馬の競馬をして力を出し切れれば」と攻略をイメージする。

 先週はサッカー観戦に行っていた家族3人も、今週は現地で観戦するという。「次は家族の前で勝つのが目標です」。狙うは2週連続のヒーロー。勢いを増す津村が、今週も府中のターフを沸かせる。(デイリースポーツ・刀根善郎)