Photo: Dua Rashid / Gizmodo US

1度聞いてから、ずっと信じて頑なに守っているテック系都市伝説。

ノートパソコンは充電しっぱなしがいいとか…ロスレスオーディオ絶対説とか…。今回はヘッドホンにまつわる都市伝説。

よく聞くけどさ、それって本当?

低音聴くならイヤホンよりもヘッドホンの方がいい

Photo: Dua Rashid / Gizmodo US

重低音はドライバーの性能に影響されます。ドライバーの性能とは、ドライバーのサイズとそのクオリティ。サイズは気にする人が多いものの、品質についてはそうでもない…。

ゆえにヘッドホンメーカーは、ドライバーサイズをPR要素としてアピールしがち。ゆえにドライバーサイズが、低音の良さを決定する唯一の要素と思われてしまいがち。8mmから15mmドライバー搭載のイヤホンよりも、30mmから50mmドライバーが採用されるヘッドホンの方が、低音再生に優れていると思われてしまいがち。

Reliance Digitalの解説によれば、確かにサイズの大きなドライバーを搭載できるヘッドホンの方が、より余裕のある再生は可能。一方で小さなドライバーを搭載するイヤホンは、耳腔内でぴったりとドライバーがはまるのでより良い圧縮が可能。で、この違いはどっちの低音がいいという話ではありません。

もっというと、低音を重視しすぎることで、音のバランスが取れなくなる方が問題。低音が効いている=いいサウンドではないことをまず認識すべき。

周波数帯域は広ければ広いほどいい

Photo: Caitlin McGarry / Gizmodo US

ドライバーサイズと並んでヘッドホンメーカーがアピールしがちなのが、再生できる周波数の幅の広さ。この帯域が広い方がヘッドホンの音が優れていると思われています。

ですが、人間の耳に聞こえる周波数の範囲は20Hz(ヘルツ)から2万Hz。この幅の外は普通の人の耳には聴こえません。つまり、5Hzから3万3000Hzのヘッドホンなのさ!なんて言われても、数字の話であって耳で感じることはできないのです。

ゆえに、どうせ気にするならば、周波数帯域よりも、耳で聴こえる帯域(特に100Hzから1万Hz)でのエネルギー量を気にする方がいいという指摘もあります。

新品ヘッドホンにはホワイトノイズを

Photo: Dua Rashid / Gizmodo US

オーディオマニアの間でよく言われること。それは音質を上げるために、新品ヘッドホンは数時間から数日間、ホワイトノイズ(またはピンクノイズ)を再生するのがいいということ。ノイズを再生しまくることでドライバーを緩め、理想の音を出すのが目的と言われています。

SoundGuysの解説によれば、これは正しくもあり、間違ってもいます。

ヘッドホンに使用されている素材は、年月とともに緩まり、より効率的に素早く振動できるようになっていきます。これを早い段階で故意に起こそうとしているのがホワイトノイズ再生。ですが、一朝一夕で起きるようなことではありません。長いながーい時をかけて起きる現象であり、数日ノイズ聴かせたところで、うまいこと緩まってうまいこと振動したりはしません。

ノイズキャンセリング > ノイズアイソレーション

Photo: Dua Rashid / Gizmodo US

ノイズアイソーレーションよりノイズキャンセリングの方がいいよって話。これ、どっちがいいということではなく、ユーザーが欲しくない周辺ノイズの消し方が違うだけのこと。

ノイズキャンセリングは、ヘッドホンのイヤーカップに搭載されたマイクがノイズ=周辺音を拾い、アルゴリズムがそのノイズと逆相の音を出して相殺することで周辺音が低減されます。

ノイズアイソレーションは、デジタル的に音を消すのではなく、イヤーカップで物理的に耳を塞ぐことで周りの音をシャットアウトします。

コネクターは金メッキがいい

Image: Which

ヘッドホンのコネクター(イヤホンジャック)が金メッキだと音がいい説。これ、よく言われる気がします。

Reliance Digitalの解説によれば、コネクターが金メッキでも何ら変わりなし。金の薄い膜程度で音質が向上することはないそうです。金メッキコネクターの利点を上げるとすれば、錆びにくいくらいだって。ただ、金メッキは日々の使用で剥がれてくるのもお忘れなく。

ヘッドホンの方が耳に優しい

Photo: Andrew Liszewski / Gizmodo US

イヤホンは耳の中に入れるけど、ヘッドホンは外から覆うから耳に優しく安全である。ってわけではありません。どっちが安全、危険ってのは使い方次第。The ENT Specialists いわく、大きな音で長く使用すれば、ヘッドホンだろうがイヤホンだろうが耳への悪影響が懸念されます

性能の高いアクティブノイキャンなら周辺音はすべて消える

Photo: Dua Rashid / Gizmodo US

音響製品メーカーのShure(シュアー)いわく、1,000Hz以下の連続的雑音対策に適しているのがアクティブノイズキャンセンリング。つまり、地下鉄や飛行機のゴォォォって音に強いということ。一方で、突発的な高音や常に変化する音はキャンセルしきれません。

電話の着信音のようなものは聴こえることがありますが、これはヘッドホンのアクティブノイキャン性能が低いということではなく、アクティブノイキャンってのはそういうものなんです。

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