ショート動画プラットフォームのTikTokが、クリエイターの収益化を助けるプログラム「Creativity Program Beta」を終了し、新しいクリエイター報酬プログラムを発表しました。

Introducing the New Creator Rewards Program | TikTok Newsroom

https://newsroom.tiktok.com/en-us/introducing-the-new-creator-rewards-program



TikTok is paying creators to up its search game - The Verge

https://www.theverge.com/2024/3/18/24101695/tiktok-creator-rewards-program-monetization-search-value-seo

TikTok's New Creator Rewards Program Prioritizes Search Value

https://www.searchenginejournal.com/tiktoks-new-creator-rewards-program-prioritizes-search-value/511376/

TikTokはショート動画向けのプラットフォームとしてスタートしましたが、2022年初頭には長尺動画をサポートしました。それ以来、TikTok上では長尺動画の人気が高まっており、ユーザーがTikTok上で過ごす時間の50%以上が1分以上の動画の視聴に費やされているそうです。

このような1分以上の長尺動画を共有することでより高い収益をクリエイターが生み出せるように、TikTokはCreativity Program Betaをスタートしました。Creativity Programのベータ期間中、TikTokはコミュニティからの貴重なフィードバックを収集することに時間を費やし、プログラムがクリエイターのニーズを満たしていることを確認してきたそうです。

そして、TikTokはCreativity Program Betaを2024年3月19日付けで終了すると発表しました。そして、Creativity Program Betaに代わる新しいクリエイター報酬プログラムとして、「Creator Rewards Program」を正式にスタートすると発表しています。





Creator Rewards Programでは最適化された報酬の計算式が採用されます。具体的に、新しい報酬計算式では動画のオリジナリティ・再生時間・検索値・視聴者エンゲージメントという4つの主要な指標に焦点が当てられており、1分を超える高品質のオリジナルコンテンツに対して報酬を与えることとなります。4つの指標は具体的に以下のような要素から成るそうです。

・オリジナリティ

「オリジナリティ」はクリエイター独自の高品質なコンテンツを指します。

・再生時間

「再生時間」は総再生時間と終了率の両方を考慮します。新しい報酬計算式では過剰な量の動画を持つアカウントを優遇するのではなく、明確で魅力的なコンテンツを持つアカウントに報酬を与えることになります。

・検索価値

人気の検索ワードに基づいてコンテンツに割り当てられる指標が「検索価値」です。需要の高い検索トピックに沿ったコンテンツは、検索者にとって高い価値を持つこととなるため、高い検索価値を持つことにもなります。TikTokで視聴者の共感を呼ぶコンテンツのインスピレーションを見つけるために、クリエイターは最近発表されたCreator Search Insightsツールを使用して、検索で人気のあるトピックをより深く理解できます。



・視聴者エンゲージメント

「視聴者エンゲージメント」には、いいねやコメント、共有数が含まれます。これらはすべてプログラム内でのクリエイターのコンテンツ価値の向上に関与します。

これらの4つの要素に加え、新しい報酬計算式ではコミュニティの広告総再生時間によって決定されるアカウントの広告価値に応じてクリエイターに自動的に報酬が付与されます。

Creator Rewards Programに参加するにはクリエイターが18歳以上で、過去30日間で動画の総再生回数が少なくとも10万回以上で、1万人以上のフォロワーを持つ必要があります。



さらに、TikTokはCreator Rewards Programのダッシュボードを強化して、最新の分析とデータを提供すると共に、コンテンツのパフォーマンス、推定報酬、限定視聴、プログラムの資格をより深く分析するためのカスタマイズを強化し、クリエイターがコンテンツ戦略を構築するために必要なツールを確実に利用できるようにしました。

個々の動画にはRPM(有効再生数1000回あたりの収益額)と対象となる動画の再生回数に関する専用ページが設けられ、視聴傾向・洞察・説明などに関する詳細情報がクリエイターに提供されます。

さらに、ダッシュボードから直接アクセスできるクリエイターアカデミーでは、プログラムとそのルールに関する情報を参照可能です。

Creator Rewards Programのダッシュボードは、今後数週間のうちにプログラムに参加するすべてのクリエイターが利用可能となります。このダッシュボードはクリエイターが新たな機会を特定し、情報に基づいた戦略的なアプローチでコンテンツ制作を行えるようにする貴重なツールとして機能することを目的としているそうです。