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「アップルカー」発売は幻に 市場投入コストが懸念

米アップルは、2024年に発売予定と言われていたEV(電気自動車)の開発を中止した可能性がある。複数のメディアが報じている。

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アップルの内部関係者が米ブルームバーグに語ったところによると、ジェフ・ウィリアムズCOOとプロジェクト責任者であるケビン・リンチ氏が2月27日、社内会議でプロジェクトの終了を認めたという。


アップルに社内会議でEVの開発中止が明らかにされたという。(編集部作成予想イメージCG)    AUTOCAR

このプロジェクトに携わっていた2000人以上の従業員はAI(人工知能)部門に異動となる。しかし、デザイナーやハードウェア・エンジニアなど数百人の「余剰人員」が発生すると見られる。

アップルは現時点で公式声明を発表していない。

開発中止の大きな理由は、EVの市場投入コストに対して低い利幅しか見込めなかったことが考えられる。推定車両価格は10万ドル(約1500万円)程度と、安いものではない。

「タイタン」と呼ばれるEV開発プロジェクトは2014年に始まったが、これまで何度も挫折と遅延に見舞われてきた。最も顕著なのは昨年、レベル5の完全自動運転機能の導入を諦め、一般的なレベル2の運転支援システムを検討したことだ。

EVは当初、完全な自動運転シャトルになる予定だったが、その後オーソドックスなデザインに変更され、ステアリングホイールやペダルなどが装備されるようになったという。

公式画像はこれまで一度も公開されていないが、2022年にアップルが自動車製品のデザインを承認したと報じられ、プロジェクトに一定の進展があったことが示された。

最大の難関の1つは、ベースとなるプラットフォームだ。アップルはランボルギーニの元シャシー開発責任者ルイージ・タラボレッリ氏を起用するなど、自社で開発・生産することが示唆された。しかし、これは実現しなかったようだ。