トヨタ「新型ランクル250」まもなく発売 丸目ライトの「旧車デザイン」採用! “原点回帰モデル”登場へ 旧「プラド」からどんな進化を遂げた?
新型「ランクル250」24年前半に発売
トヨタは2024年前半に新型「ランドクルーザー250(以下ランクル250)」を発売します。
これまで多くの「ランドクルーザー」シリーズが展開されてきましたが、そのなかでも新型ランクル250は“原点回帰”を目指したモデルだと言います。どのようなクルマなのでしょうか。
ランドクルーザー(ランクル)は、ルーツとなる1951年登場の「トヨタBJ型」を含めると70年以上にわたる長い歴史を持つ本格四輪駆動車です。
【画像】超カッコイイ! これが旧車デザインの「新型ランクル」です!(30枚以上)
極めて高い信頼性や耐久性、走破性が世界的に評価されており、これまでに170の国と地域で販売され、四輪駆動車の代名詞として名だたるクルマとなりました。
登場当初は実用性を最重視したヘビーデューティーモデルのみでしたが、1967年登場の50系からは最新技術の投入とともに、居住性や積載性、さらに豪華さも追求しブランドを担うフラッグシップモデルとしてステーションワゴンタイプが登場しました。
1985年には、前年にデビューした70系をベースに、都会的でファッショナブルなスタイリングを持つライトデューティタイプも追加され、1990年からは「ランドクルーザー プラド」(以下プラド)として、ステーションワゴンタイプの弟分的ポジションを獲得します。
シリーズでは3タイプがそれぞれ独自の進化を遂げてきましたが、2021年にはステーションワゴンタイプのフラッグシップモデルが14年ぶりの全面刷新を果たし「ランドクルーザー300(ランクル300)」が登場しました。
最新のプラットフォーム「TNGA GA-F」の採用や、先進運転支援システム「トヨタ セーフティ センス」の搭載など、本来の四輪駆動性能の強化だけでなく、最新のランクル旗艦モデルとしての正統進化を図っています。
一方、ライトデューティモデルでは4世代にわたってプラドが展開され、最新モデルは2009年に登場。世代を重ねるごとにステーションワゴンタイプに近い豪華さや存在感を放つようになっていきました。
このプラドの次期モデルに期待が高まるなか、2023年8月に新型ランクル250が発表されました。
プラド同様にライトデューティモデルに位置づけられますが、プラドのサブネームが廃止され、「人々の生活、地域社会を支えるためのクルマ」としての役割を果たすべく、ランクルシリーズの原点回帰を目指した中核ポジションへと変化しています。
プラットフォームにはランクル300と同じTNGA GA-Fを採用。フレームの剛性を50%、車体全体の剛性は30%向上するなど、基本性能を大幅に向上させました。
サスペンションの基本性能向上やEPS(電動パワーステアリング)・SDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)などの最新デバイスを採用することで、悪路だけでなく舗装路においても走行性能を高めています。
パワートレインは仕向地により異なりますが、日本国内モデルではガソリンとディーゼルの2タイプが採用されました。
ガソリンモデルは廉価で扱いやすい2.7リッターガソリン「2TR-FE」型エンジン+6速ATを採用。最大出力163馬力・最大トルク246Nmを発揮します。
ディーゼルモデルはすでに国内の多くの車種で搭載される2.8リッターディーゼルターボ「1GD-FTV」型エンジン+8速ATを採用。204馬力・500Nmを発揮します。
エクステリアは伝統とモダンが融合された水平基調のデザインを採用し、ボンネットやコーナーなどの角を削るなど、悪路での運転しやすさを追求しました。ヘッドライトは新たに丸目スタイルを採用したほか、ベージュやブルーのパステル系カラーを設定するなど、歴代ランクルシリーズを想起させるデザインとしています。
ボディサイズ(プロトタイプ)は全長4925mm×全幅1980mm×全高1870mm、ホイールベース2850mmです。
インテリアはエクステリア同様、豪華な雰囲気ではなく機能美を追求し、扱いやすさを向上させています。
先進運転支援システムでは、機能を向上させた最新のトヨタ セーフティ センスを全車に搭載しています。
なお、2024年2月下旬現在、日本仕様車のグレードや価格などは明らかになっていませんが、特別仕様車「First Edition(ファーストエディション)」がまず初めに発売されます。
海外でも徐々に展開されていますが、これまでプラドをメインモデル「ランドクルーザー」として販売していた欧州に加えて、2021年以来ランクルシリーズが展開されていない北米でも販売されます。