きょうの為替市場でドル円は146円台まで回復。先週は、日銀の植田総裁や氷見野副総裁の発言で日銀の早期のマイナス金利解除への思惑が高まり一時141円台まで急落していた。ただ、先週末に発表になった米雇用統計が予想を上回ったことや、「マイナス金利やイールドカーブコントロール(YCC)撤廃などを急ぐ必要はほとんどない」といった日銀関係者のコメントが伝わったこともあり、市場は冷静になっている。

 来週の日銀会合でのマイナス金利解除はほぼ無いと見られており、先週の行き過ぎた動きは修正されているようだ。しかし、テクニカル的には下向きのサインが完全に点灯しており、FRBの利下げ期待も根強いことから、150円まで戻そうという気配まではない。依然として意識は下向きにある模様。

 今週は重要イベントが多く、13日水曜日のFOMCの結果発表の前に、消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)の発表が予定されている。それに対して市場がどう反応するか見極めたい雰囲気が強いようだ。

 なお、日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は146円に観測。

11日(月)
146.00 (9.9億ドル)
147.00 (12.5億ドル)

USD/JPY 146.17

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美