山川穂高選手(写真:CTK Photo/アフロ)

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プロ野球西武・山川穂高内野手(32)の去就がいまだ決まっていない。山川は2023年11月14日にフリーエージェント(FA)権を行使したことを発表。移籍先としてソフトバンクが有力視される中、12月5日時点で去就は未定だ。FA宣言から3週間、なぜここまで長引いているのか。元楽天のヘッドコーチ橋上秀樹氏(57)はJ-CASTニュースの取材に、独自の視点で分析し解説した。

スポーツ紙の報道によると、ソフトバンクは山川獲得の調査を行ってきた。交渉が解禁された11月16日にアタックを仕掛けるとみられたが、ここまで大きな動きはない。今オフは5人の選手が国内FA権を行使し、去就が決まっていないのは山川とDeNA石田健大投手(30)のみとなった。

「世間の反応が読み切れないのかもしれません」

当初、11月中に去就が決まると見込んでいたという橋上氏は「ここまで長引いているのはなかなか読めない部分はあります」とし、「ソフトバンクは山川選手を獲得するにあたり世の中の動向、世論の反応をみているところはあると思います。だた、今大谷翔平選手や山本由伸選手が注目され、山川選手に対する世間の反応が読み切れないのかもしれません」との見解を示した。

橋上氏は山川の移籍先の最有力はソフトバンクで変わりないとし、西武残留の可能性は低いとした。「山川選手には女性問題があったので他のFA選手に比べて去就の決定は遅くなるとは思っていましたが、それにしても時間がかかっているというのが率直な感想です。世論の動向を含めて石田選手の去就が決まってからという可能性もあるかもしれません」と語った。

DeNA石田健大投手とは事情が異なる

山川同様に去就が決まっていない石田だが、山川のケースとは異なると指摘した。今オフのFA戦線では石田と同じサウスポーの山崎福也投手(31)に人気が集中。所属していたオリックスをはじめヤクルト、DeNA、巨人、ソフトバンク、日本ハムの争奪戦となり、日本ハムが獲得した。

「石田選手の場合は山崎選手の動向次第というのがあったので初動が遅れるのは仕方がない。山川選手と中田選手の関係みたいなものです。中田選手の場合、早めに山川獲得を諦めて中田選手にシフトした中日が契約できた。石田選手のケースは、山崎選手から手を引かなかった球団が多かったので長引いている。山崎選手は山川選手と比べて獲得するハードルが低かったのでギリギリまで獲得交渉が続いたのでしょう」

スポーツ紙の報道によると、石田は11月29日にヤクルトと初交渉し、4年4億円規模の条件を提示されたとみられる。