中国の清華大学と調査企業のCernet.com、通信機器メーカーのHuaweiとChina Mobileが、1.2Tbps(テラビット毎秒)の帯域幅を実現したインターネットバックボーンを北京・武漢・広州間で構築したと発表しました。

China launches ultra-high-speed next-generation Internet backbone-Tsinghua University

https://www.tsinghua.edu.cn/en/info/1245/12541.htm



China launches world’s fastest internet with 1.2 terabit per second link, years ahead of forecasts | South China Morning Post

https://www.scmp.com/news/china/science/article/3241453/china-launches-worlds-fastest-internet-12-terabit-second-link-years-ahead-forecasts



World’s Fastest Internet: China Claims 1.2 Terabit Per Second Breakthrough - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-11-15/world-s-fastest-internet-china-claims-1-2-terabit-per-second-breakthrough

清華大学によると、この超高速次世代インターネットは清華大学・Cernet.com・Huawei・China Mobileが共同開発したもので、北京・武漢・広州の3都市を結ぶ総長3000km以上の伝送ネットワーク上で実現しているそうです。

このネットワークは中国の将来的インターネット技術インフラストラクチャ(FITI)プロジェクトの一環で開発されており、2023年7月31日から試験運用が行われ、さまざまなテストに合格して安定性が示されているとのこと。



FITIプロジェクトは10年以上かけて中国で推し進められているプロジェクトで、清華大学を含む中国にある40校もの大学が参加しています。FITIプロジェクトのネットワークは、超高速IPv6インターフェースや超高速マルチパスアグリゲーションなど、中国国内の基幹技術に基づいて運用されており、使われているソフトウェアやハードウェアはすべて中国国内で開発されたものだそうです。

HuaweiのWang Lei副社長は記者会見で「今回構築した超高速インターネットネットワークでは、高解像度の映画150本をわずか1秒で、Netflixのコンテンツすべてを30分以内に送信できます」と述べています



中国メディアのSouth China Morning Postによると、帯域幅1Tbpsを超える超高速ネットワークの実用化は2025年頃まで実現しないだろうと予想されていたとのこと。アメリカでも2022年1月に国家インフラを400Gbpsの第5世代Internet2ネットワークに移行したばかりでした。

FITIプロジェクトのリーダーを務める中国工程院のWu Jianping氏は「この超高速ネットワークは運用に成功しただけではなく、中国にさらに高速なインターネットを構築するための高度な技術をもたらしました」と述べています。